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走幅跳選手の試合の裏側②試合前の1時間

 試合当日、私はサブトラックで約45分のウォーミングアップを行い、ユニフォームに着替えて招集所に向かいます。緊張とワクワクと少しの不安を抱えながら...

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①招集所

 走幅跳は50分~1時間前に招集が始まります。ここでは跳躍順に椅子に座り、点呼やナンバーカード、スパイク、ユニフォームなどのチェックを受けます。

 ユニフォームは2020年から規程が変わり、登録所属先、製造メーカーに加えて、もう1つロゴを掲載できるようになりました。私はつくば分析センターさんのロゴが加わりました。

ユニフォーム2

 このトマトは、つくば分析センターさんが農産物の残留農薬検査や店舗の衛生指導を行い、安全・安心をサポートしている農産物直売所の認定マークです。私の競技活動も大きくサポート、そして一緒に挑戦してくださっているので、試合でも一緒に跳べることは嬉しく、心強いです。

つくば分析センター

 

 また、スパイクのピンは長さや本数だけでなく、形状が指定されている場合があります。例えば下の写真は、オーストラリアでの試合の競技注意事項に載っていたものです。私が普段使っている平行ピンではダメだったので、その時は現地のスポーツショップで調達しました。

ピン

 招集所の雰囲気は大会や選手によってさまざまです。自分の世界に入っている人、知り合いと談笑している人、動きの確認をしている人...。私はマイペースでこの時間を過ごします。


②ピットへ移動

 招集が完了すると、走幅跳のピットへ向かいます。さぁいこう、と胸が高まります。

 この時スタンドなどから、声をかけてくれたり、手を振ってくれる方がいます。あまり派手に応対できず申し訳ないのですが、しっかりと心に届いています。ありがとうございます。


③足合わせ

 競技場に入ってから、助走合わせをする時間があります。アップ会場とオールウェザーが違ったり、風が違ったりするので、微調整をします。試合開始の5分前までフリー練習といった時間制限の場合もあれば、1人2回までといった回数制限の場合もあります。

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(ちなみにこれは、どこの競技場でしょうか?この情報量でわかったら凄すぎます...ヒントは私のスパイクです。) 

 スタンドにいるコーチと「〇〇cm下げよう」とか、「助走距離は変えずに、助走の出だしを修正しよう」など、アドバイスと自分の感覚をもとに、最終調整を行います。

 私がスタンドで観戦しているときは、こうした選手とコーチとのやりとりを聞くのも好きなので、前の方で観ることもあります。「なるほど、こうやって調整する方法もあるんだな」と勉強にもなるので、もし興味のある方は、ここにも注目してみてください。


 試合が始まった時、ピットに自信を持って立てるかどうかは、それまでにどれくらい準備してこれたかにかかっていると思います。自分自身には嘘をつけません。今シーズンは試合が少ないですが、限られたチャンスで自己ベストを出せるよう、今ある環境でできる限りの準備を進めて行こうと思います。また状況が落ちついたら、ぜひ競技場にも来てください。


(写真の正解は静岡のエコパスタジアムです。静岡国際なので、三段跳のスパイクを履いています。また三段跳の試合にも出たいです。)



   


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