【 #箱根駅伝2023 】箱根駅伝を区間別に振り返る【6区7区8区9区10区】
2023年の第99回箱根駅伝が終わりましたね。駒澤大学が学生駅伝三冠を達成という結果となりました。そんな箱根駅伝を振り返りたい方も多いかと思います。
そこで本記事では、2023年の箱根駅伝の復路(6区、7区、8区、9区、10区)について区間ごとに解説します。具体的には過去大会との比較や区間順位上位選手のペース変動について図を用いて解説していきます。併せて、2024年の箱根駅伝注目選手も紹介します。
2023年の箱根駅伝を振り返り、2024年の箱根駅伝を楽しく応援するためにぜひ参考にしてください。
箱根駅伝2023 全体を振り返る
区間ごとの解説に入る前に、レース全体を簡単に振り返ります。
連合 新田 見せ場つくる
中央 吉居 2区区間賞
東国 ヴィンセント 4区区間新
城西 山本 順天堂 四釜 5区W区間新
駒澤 6区伊藤 区間賞で流れつくる
青学 9区岸本 区間賞で3位浮上
駒澤 3冠達成
立教 復路16位 タスキつながる
続いてHeightスコアランキングです。
城西5区山本がHeightスコアトップの活躍
駒澤がTOP20に5人ランクイン
中央と青学は3人ランクイン
5区は区間6位までTOP20にランクイン
指標についてはこちらの記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。
それではこれから復路を区間ごとに振り返っていきます。
6区 駒澤伊藤が序盤からハイペースで2位中央を寄せ付けず
6区の区間順位は以下になります。
始めに今年の6区の全体的な傾向を掴むために過去の大会と比較していきます。
区間賞のタイムは昨年と大きく変わりませんでした。区間10位のタイムは昨年より30秒ほど高速化。区間1位~最下位まで5分強となり、昨年は4分弱だったので、今年は苦しむチームが多かったと言えます。
6区で駒澤大と中央大の差は縮まらず。3位だった青学大が後退したため優勝争いが駒澤大と中央大の2校に絞られるという展開となりました。
法政大武田選手と創価大濱野選手が活躍し、法政、創価の2校は上位争いできる位置につくことができました。2人の活躍が復路の上位争いを面白くしてくれました。
6区の序盤は上り坂の区間ですが、駒澤大伊藤選手がトップのペース。山を下った後のラスト3キロの平地では明治大堀選手がトップのペースでした。序盤から好走した駒澤大伊藤選手が区間賞を獲得しました。
箱根駅伝2024注目選手
2023年の箱根駅伝6区を走ったランナーの中で箱根駅伝2024注目選手は、法政大学の武田和馬選手です。
法政大は往路を8位でフィニッシュ。シード争いか上位争いか、この6区で上位争いへの流れを作りたいところで、区間5位でチームを上位争いの5位に押し上げる好走を見せました。ラスト3キロの平地のペースは区間2位と粘り強い走りでした。ここまで6区を走り、1年生で区間2位、2年生で区間5位と結果を残している武田選手が次の箱根駅伝6区で区間賞争いに絡んでくることと思います。区間賞獲得を期待し、走りに注目していきます。
7区 創価葛西序盤からハイペースで区間賞
7区の区間順位は以下になります。
区間賞のタイムは昨年とほとんど変わりはありませんでした。区間賞~区間最下位までの範囲も昨年と変わらず。しかし区間10位のタイムが速くなり、区間上位争いの差が小さく、熾烈になったと言えます。
創価大は葛西選手の活躍で3位争いに参戦することができました。
明治大学は杉選手の好走でシード権争いに絡む展開となりました。
創価大葛西選手は序盤からハイペースで入り、若干ラストに苦しむも攻めの走りを見せました。ラスト2キロは駒澤大安原選手が良いペース。中盤少し苦しくなりましたが、区間5位の好走でした。明治大の杉選手は始めからラストまで良いペースで創価大葛西選手と並ぶ区間賞。同タイムでの区間賞ですが2人の走りの内容は大きく異なるものとなりました。
中央大千守選手はペース変動が少なく、ラストまで安定した走りを見せました。
箱根駅伝2024注目選手
2023年の箱根駅伝7区を走ったランナーの中で箱根駅伝2024注目選手は、明治大学の杉彩文海選手です。
創価大葛西選手と同タイムで区間賞。序盤は2番目のペース、中盤はトップのペースでレースを進め、ラストも大きくペースを落とすことなく区間賞を獲得しました。チームをシード争い圏内に押し上げる好走でした。4年生となるラストシーズンはどんな走りを見せるのか期待したいと思います。
8区 東洋木本中盤以降ペース崩さず区間賞
8区の区間順位は以下になります。
区間賞と区間10位が昨年より30秒ほど高速化しました。区間賞と区間10位の差も昨年より小さくなり、区間上位争いが熾烈な区間となりました。ここ3年で全体のレベルが上がり、区間上位に食い込むのがより難しくなっています。
7区終了時は差のあった國學院大、早稲田大、創価大、順天堂大、法政大が僅差になり、集団を形成するようになりました。
シード権争いの城西大桜井選手と明治大加藤選手は、並走する展開に。東洋大は木本選手の好走でシード権争いまで浮上してきました。
法政大宗像選手と東洋大木本選手は遊行寺~影取間のペースが区間トップと、ラストまで粘り強く好走しました。順天堂大平選手は遊行寺坂までは区間賞ペース。影取までの定点間で苦しむも、戸塚中継所までは息を吹き返し区間トップのペースで走り切り区間3位となりました。
箱根駅伝2024注目選手
2023年の箱根駅伝8区を走ったランナーの中で箱根駅伝2024注目選手は、法政大学宗像直輝選手です。
6位争いの中タスキを受け取り、青学大田中選手と順天堂平選手とともに前を追いかけ、最終的にはチームを3位争いへと押し上げました。遊行寺~影取間のペースがトップと、ラストまで好走。ラストシーズンとなる来年は往路主要区間を走るのか、そしてどんな走りを見せてくれるのか、注目したいと思います。
9区 青学岸本好走でチームを3位に押し上げる
9区の区間順位は以下になります。
区間賞のタイムは昨年よりわずかに遅くなりましたが、例年に比べ30秒以上高速化しました。区間10位は昨年より1分近く速くなっており、ここ8年間で最速に。区間上位争いがより高レベルになっています。
青学大岸本選手が好走し、集団を一気に抜き去り3位に。東洋大は梅崎選手の活躍でシード圏内まで浮上しました。シード権争いをしていた明治大は逆転を許しました。東海大竹村選手、大東大大谷選手、日体大盛本選手、立教中山選手が平均レベルの走りで、チームは下位ながら実力を発揮しました。
青学大岸本選手が最後の生麦~鶴見間以外の3定点間でペーストップと圧巻の走りでした。区間2位に大きく差をつけ、区間賞を獲得しました。
駒澤大山野選手は最後の生麦~鶴見間で区間トップのペース。
逃げる駒澤、追う中央という展開の2校は、序盤のペースの違いで差が大きくなり、中盤はペース変わらず、横浜駅前~生麦間は中央大湯浅選手の方が好ペースという結果になりました。
箱根駅伝2024注目選手
2023年の箱根駅伝9区を走ったランナーの中で箱根駅伝2024注目選手は、中央大学湯浅仁選手です。
2位でタスキを受け取り、トップの駒澤大を単独で追うという力の入る展開の中、区間6位と好走。最終定点の生麦~鶴見間で駒澤大山野選手に次ぐ2番目のペースと、ラストまで力を見せた。2年生のときも9区を走り区間3位。ラストイヤーとなる2024年は9区で区間賞を狙うか、往路主要区間での起用となるか、注目したいです。
10区 順天堂西澤の好走で4位争いに絡み、5位でフィニッシュ
10区の区間順位は以下になります。
区間賞は1分近く遅くなったが、区間10位が30秒ほど速くなったので、区間上位争いが僅差になりました。区間10位はここ8年で最速、8年前より1分近く高速化しています。2020年を境にハイレベルな争いが繰り広げられています。
9区で3位争いから脱落していた順天堂大が西澤選手の活躍で巻き返しました。シード権争いはラストスパートで大きく差がつく結末となりました。帝京大日高選手、山梨学院大篠原選手、大東大谷口選手、日体大大森選手はラストスパートで平均以上の走りと、粘りを見せてくれました。
最後の馬場先門~大手町間は順天堂大西澤選手がトップで、新八山橋以降良いペースで推移しています。城西大山中選手は後半の田町以降良いペースで走り、区間6位に食い込みました。青学大中倉選手は前半好スタートを切るも後半粘ることができませんでした。
箱根駅伝2024注目選手
2023年の箱根駅伝10区を走ったランナーの中で箱根駅伝2024注目選手は、城西大学山中秀真選手です。
アンカーを託され区間6位の好走でチームのシード獲得に大きく貢献。中盤以降のペースがよく、御成門・馬場先門間で区間賞を獲得した順天堂大西澤選手よりも良い区間トップのペース、馬場先門・大手町間で区間2番目のペースで走り抜けました。後半の粘り強さを磨き、来年は区間賞争いに絡むことができるか要注目です。
往路の振り返り記事は以下になります。ぜひ参考にしてください。
まとめ
【6区】
駒澤大と中央大の差は縮まらず
序盤の上りは駒澤大伊藤選手がTOP
ラスト3キロは明治大堀選手がTOP
【7区】
創価大葛西選手の活躍で創価大が3位争いに参戦
明治大がシード権争いに加わる
【8区】
東洋大が好走でシード権争い浮上
法政大宗像選手と東洋大木本選手は遊行寺~影取間のペースが区間トップ
【9区】
青学大岸本選手が集団を一気に抜き去り3位に浮上
岸本選手がラストの生麦・鶴見間以外の3定点間でペーストップ
駒澤大山野選手 ラストの生麦・鶴見間でペーストップ
【10区】
ラストの馬場先門・大手町間は順天堂大西澤選手がトップ、新八ツ山橋以降、好ペース
城西大山中選手は後半の田町以降好ペース、区間6位に
以上が本記事の内容になります。
引き続きnoteでは、ひと目でわかるようデータを見える化して駅伝の振り返りを行っていきます。
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本記事を読んでいただきありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう。
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