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職業体験事業「東広島こどもドリームアカデミー」

2017年から毎年、東広島市内の小学校4~6年生を対象とした職業体験事業
「東広島こどもドリームアカデミー」を実施しています。

東広島こどもドリームアカデミー(以下、ドリアカ)は、私が青年会議所で青少年育成委員会の委員長を務めていた時にはじめて実施した事業です。
子どもたちの夢の実現や新たな夢の発見を目的に事業を計画しました。

というのも、東広島市における、令和元年度の全国学力学習状況調査の規範意識や道徳性等の質問項目「将来の夢や目標を持っていますか」という質問事項において、「ある」と答えた児童・生徒が、小学生が約90%であるのに対して、中学生は約80%と10%もの開きがありました。これはなぜだろう?

これは成長するにつれて夢と現実のギャップに気づいてくることが原因の一つであるのかなと考えた私は、子どもたちにもっとたくさんの職業に触れてもらうことで、自分がどんなことにワクワクするのか。例えば「野球選手」のどんなところにワクワクして、そのワクワクは野球選手以外の職業でも得られないのかに気づくことが出来れば、中学校に上がっても、これまでの夢や新たな夢を持ち続けることが出来ると考え、この事業を実施させていただきました。

参加者と一緒に記念撮影(2017年度)

当初136名の定員に対し、400名を超える募集があり、大盛況のもと初年度を終えることが出来ました。この職業体験の講師の皆さんには「その職業の本質を知ることができ、子どもたちがワクワクする体験をしてください。」とお願いしていましたが、それを象徴するエピソードがありました。

バルーンアーティスト体験の講師は、人に喜びや感動を伝える職業を、バルーンを通して子どもたちに伝えようとしてくれました。

「感謝を伝えたい人のことを思いながらプレゼントを作ってください。」

という課題の後で、参加者が

「先生、今日はありがとうございました。」

と言ってそのプレゼントを講師に渡したというエピソード。これを聞いたときに私は、本事業を開催させていただいて本当に良かったと思いました。

バルーンアーティスト体験の参加者の様子(2017年度)

本事業は2019年度まで青年会議所で実施していただきましたが、本来、青年会議所は単年度制で、継続事業は実施しないことになっています。
そこで2020年度から一般社団法人みちしるべに主催を移行し、さらに広島国際大学の健康科学部心理学科さんの心理学実践実習という授業として、講師とのやり取りや、当日の運営を受講学生に行っていただいています。

そんなご縁から、2023年度より広島国際大学健康科学部心理学科さんの非常勤講師にも採用いただきました。

参加する子どもたちへの目的は夢の実現と新たな夢の発見ですが、この設営に東広島在住の学生が係わることで、講師である地元の大人と学生をつなぎ、東広島に愛着を持ってもらうという新たな目的も出来ました。

心理学科で行っている講義の様子(2022年度)

東広島市には3つの大学があり、毎年2,500名程度が就職していますが、東広島市内に就職する割合は2~4%と低くなっています。この問題を解決するのに、私が常々思うことは、「こんな素晴らしい会社が東広島にはあるよ」と学生に伝えるのではなく、「こんな素晴らしい人たちが東広島にはいるよ」と学生と地元の大人を繋ぐこと。そうすることで、新卒ではなくとも、卒業後、転職や起業のタイミングで、「そういえば学生時代、こんな人いたな。ちょっと相談してみよう」と思い出してもらうことで、その学生の選択肢の中に東広島市に戻ってくるということが入ってくると思っています。

私自身もさまざまな形で、学生と関わることを意識しています。将来、学生の時に係わった子たちが、東広島市に戻って来て、さらに地元のために何か一緒に出来ることを願っています。

学生と参加の子どもたちの様子(2022年度)

さて、長くなりましたが、この東広島こどもドリームアカデミー。

「子どもたちの夢の実現と新たな夢の発見」
「郷土愛」

この二つの目的を持って、本年度も9月3日(日)に開催いたします。
また、当日の様子など、ご報告出来ればと思っています。

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