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コメダの恩恵


⁡   コメダ珈琲店のたっぷりたまごのピザトーストが無性に食べたくなり、久々に珈琲を飲みに行くことにした。
 引っ越してきてから、近所でモーニングを食べながら珈琲を飲める純喫茶店やカフェを探し歩き始めていたけれど、「何度も行ったことがあり安定的な期待値を必ず弾き出すチェーン店に胡座をかくような保守的な態度及び行為は断じて禁ずる」という掟を自らに課していたこともあり、自然とコメダからは足が遠のいていた。


 しかし、今朝に関してはもう一つ目的があった。それは、仕事中に取ったメモを清書してまとめ直すという休日の憂鬱が伴う作業のモチベーションをいかにして高めるかを考えた結果、たっぷりたまごのピザトーストというニンジンを自らにぶらさげるためでもあった。
 コメダ珈琲店 御中には、長居して作業をしていても受け入れてくれる器量があることを知っている。それから、店内で流れているジャズと周りの話し声が妙に心地よくて作業が捗ってしまうことも知っているのだ。


 久々にそのたっぷりたまごのピザトーストを頬張る。
 こんがりと焼かれたモチモチでサクサクした二枚のトーストが重なっていて、上段にはチーズとピザソースと一緒に玉ねぎやトマト、それからワンポイントに添えられたピーマンといった具沢山のピザ、その上段と下段の間にはマヨネーズと和えられたたっぷりのたまごが贅沢にサンドされている。
 頬張る度に口の中に広がる、具沢山のピザとマヨネーズとたまごのその濃厚でボリューミーなコラボレーション。それをキリッと引き締める珈琲の苦味が時々アクセントになって、気づけばお腹も心も満たされていて、思わず感嘆の溜め息が漏れる。


 たっぷりたまごのピザトーストの余韻に包まれながら、メモの清書とまとめもサクッと終了。
 よし。少し本も読んでいきたいので、コメダブレンドをもう一杯頼んでしまおう。
 うむ。これぞ、ウィンウィンの関係。



文・ひとくちギョウザ

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