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山に石が散乱

写真の高畑石(山形県)は、まだ僕の山に運搬してきたばかりで乱雑ですが、今後使いやすいようにきれいに集積しなければいけません。
しかし僕は基本的に1人で仕事をしています。
このような重量物を動かすことは、立派なひと仕事です。
もちろん積み込み一つをとってみても、運搬も、洗い方も、施工も、なかなかの労力となります。

しかしこのような切石は、基礎石や土留め、階段、床などに使いやすく、また高畑石は耐火性のある凝灰岩なので、ロケットストーブや蓄熱ベンチ、囲炉裏などにも適しています。

なにより石は、田舎の古民家にあっても都会のモダンなお店にあっても、とても趣きがあります。
これはおかしな表現かもしれませんが、石とは、宇宙的な、計り知れない自然そのものだと感じています。

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さて、例えばこちらの古いお宅では高畑石を框(かまち)に使用しました。

もともと畳の部屋だったところをコンクリートの土間にしたいとご相談をうけたのですが、部屋として使うのであればコンクリートよりも三和土のほうが温かみがあることと、掘り下げて空間をひろげるご提案をさせていただいたのです。

元の畳の高さは写真左上にあるガラス戸と同じだったので、そこから約70cmほど低くしました。

地形などから、湿気はもちろんのこと浸透水の不安も考えられたので、下地の処理は万全にしてあります。
四方に暗渠をぐるりと廻し、砕石厚は30cmで、三和土は砂利を入れたものを4cm+仕上げの4cmで2回打ちし合計8cm厚です。

そして框の先は畳敷が面白いとご提案もさせていただきました。

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またこちらはお寺の参道で、法面だったところに土留めとして使用しました。
なお、右側のほうは次の工事にむけての仮設の状態です。

石が好きです。
それでは失礼します。

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