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【よさこい】小編成のチームを作る理由

令和5年1月半ば現在、参加費について例年通りの額より「ちょっと高いかも」と感じるくらいにおさえたいと考えています。そういった細かいこともこのnoteで報告していきますので、アカウントがある方はフォローよろしくお願いします。

今回のnoteはチーム運営についての考えや考察です。(読了10分程度)

正直なところ、先行きの見通せない現状で「人数を絞ろう」という決断を下すのは勇気がいります。参加人数が少なくなるということは、それだけ一人当たりの参加費を上げなければならないからです。
それでも「何人でも来てください」という方針は、今年はキツいと考えました。
それと共に、「小編成は『おもしろい!』」とも思えるようになりました。
以下、前半はちょっと苦しい話で後半は希望のある話です。要点だけ欲しい場合は最後の「まとめ」で要約しています。




衣装の追加発注が難しい可能性

2019年までのチーム運営では何回かに分けて衣装発注をしていました。たとえば4月、5月、ちょっとだけ6月、どうしてもの7月・・・・・といった具合に、そのつど妥当な点数を発注したのです。
ですが今年は、それが難しいと予想されます。
理由は衣服業界として、よさこい祭りの衣装を担当できるルートがほとんどなくなってしまったからです。最大の理由は、中国の縫製工場のルートがなくなって大手アパレルメーカーは国内の工場での製造を始めたことです。ビジネスだから仕方ない。
また、以前から慢性的な問題だったのですが、縫製工場の職人さんの減少です。年齢の問題もありますが、コロナ禍でますます人手不足に拍車がかかりました。
諸々の理由により、衣装の追加発注は難しいと予想しています。

今年、衣装発注は最大人数があらかじめ決めておいた方がリスクが小さい。それにまだまだ、どれだけの人がよさこい祭りに参加できるかわからない。
この2点の問題が小編成チームへシフトするスタート地点でした。



バス移動を根本から考え直す

よさこい祭りが例年通り開催されるとて、必ずしも多くの競演場・演舞場を回らなければ”ならない”というルールはありません。
ですが、やはり本祭2日間を乗り切るために1日はバス移動を用意したい。踊り子さんの体力的にも、たくさん踊るためにも。

この、バスの予算と衣装発注の関係が予算を考える上で非常に重たい課題となりました。バスの予算はチームにとってシビアなので、わりとビッシリと席が埋まっていないと会計が厳しい。
また、ここでも人手不足による料金高騰が発生しています。これまで通りの金額では運用できない。
具体的には「一人当たり5000円程度の参加費を上乗せした方がいいのかな?」という、参加費の額面の問題が発生するわけです。

バスが1台なのか2台なのか、あるいは「バスが必要ない遊び方」を選ぶのかは今後の動向で変化しますが、現状は踊り子さんがバス1台におさまる人数を募集する方がいいのではないか、ということになりました。


スピーカー規模を考え直す

予算の問題として、本祭で使うPAシステムのリース料も考え直す必要がありました。詳しいことはまた別の機会にするとして、ざっくり100人用の機材と50人用のそれとでは値段が2倍以上の差があるのです。値段は詳しくは言えないんですが、50万円が100万円になる、くらいの値段感です。
音響機器については、僕が音楽を担当していることもあり、あんまり微妙なものを使いたくありません。踊り子さんにできるだけ快適な音量で踊ってほしいからです。

予算と音響の快適さ。難しい問題ですが、踊り子さんの人数が増えるほど(バスの問題と同様)損益分岐点のハードルが上がってしまう。ちょうど良いポイントがあるのではないか、という考え方です。


練習の問題を解決して『踊り』を向上する

以前より、インストスタッフ一人あたりが担当する踊り子さんの人数について考えてきました。
チームはこれまで少数精鋭で運営してきました。今後はスタッフを増やしていこうと思っているものの、それでも「一人が20人を教える」のは負担が大きかったのですね。一人か二人で全員を教える日もあったりして。
「よさこいってそういうものでしょ」と言われればそうなんですが、うちのインストは真面目ですよね、全員をちゃんと踊れるようにしたいという思いをしっかり持っていますから、頑張っちゃうんですよね。

そういう背景があって、ここに小編成にするメリットが生まれてきます。つまり踊りをしっかり教えることができる、インストスタッフの負担を減らす、同時に『踊り』(僕らでいう『作品』)の質を向上できるようになるのです。

実はこれまで「沢山の巫女がいると面白いでしょ?!」がチームデザインのコアでした。100人の巫女がいるのは異次元感があって、そういうインスタレーション(アートみたいな意味)を実現しようという考えで運営していたところがあります。雑に言えば、人数が集まればそれで完成していた。
ですがだんだん、踊りの質が上がってきたらば「もっと良い『踊り』を作りたい」となってきたのも自然の流れでした。

一旦リセットできたことで『作品』のコンセプトを変化させる、いいタイミングになると考えました。

それに人数が多いと練習場所の問題もあったりしました。正直、100人くらい集まった年度の練習は、チーム的には”不便”でした。たくさんいるのは嬉しいのですが、運用側は結構大変でした。

小編成チームにして、ちゃんと『踊り』を作りたい。作品を大事にするチームの必然とも言えます。ポジティブに考えると、踊り子さん一人一人に目が届く練習ができるようになるでしょう。



本祭、イベント共にチーム運営が楽

バスの話とつながりますが、本祭では人数が少ない方が機動力が高く、沢山踊ることができます。単純に移動が楽になるからです。これは本祭をやってきたよさこい関係者なら分かってもらえると思いますが、ここでは詳細は割愛します。

あるいは、親睦会や打ち上げや、様々なイベントについても同様です。100人の宴会ができるお店はそんなに多くない。
50人程度のチームであれば、この問題はかなり有利に運営できます。

今回の小編成アイデアは、本祭はもとより、それ以後の活動についても結束力の高いチーム作りを目指すものです。参加者一人一人の満足度や達成度を高めることで、次につながる土台を作れるようにがんばります。




まとめ

小編成のチームにする理由は次の通りです。

・衣装発注が例年のようにいかない(最重要)
・バス移動のコスト、PAのコスト問題
・練習の質を上げることができる
・本祭やイベントを快適に運用できる

踊り子募集の初動で「100人きました!」みたいになれば話は変わってきます。今日このタイミングでは「募集人数に上限を設けます」という結論に至った、というお話でした。

これは余談ですが、練習については”練習する期間”について改変する予定です。それはまた別の機会に説明しますね。
小難しい話でしたが、ここはちゃんと説明する必要があると思ったので正直に書いてみました。
ご理解いただけたら、またその上でご一緒いただけたら嬉しいです。


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