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#14.あなたは「だれ」との出会いに心を癒されましたか?

私は30歳の時仕事で素敵な女性と出会いました。

講演会で、休憩時間に私のサロンに入ってきて人体模型を組み立て始めました。自分が小学1,2年、中学1年の時担任の先生に性的暴力を受け、誰にも話せず辛かった思いを話し出しました。私はただ頷きながら聞くだけでした。それから、3,4日毎に手紙がきました。「話を聞いてくれてありがとうございました。手作りの堂々としている人体模型に触発されて、話したらすごく楽になりました。」から始まり、ワープロの練習もかねてといつも6,7枚の手紙が来て、私も手紙を書きました。彼女から頂いた手紙は段ボール2箱になる量でした。

インド、ネパールの旅から戻った時、話を聞いてほしくて、ファミレスで20時間話をしたことがあります。寝るのも惜しんで話したのはこれが最初で最後でした。

私のお産の時、彼女は「子供を産むことは私にはない」と言い、友人の助産院で立ち合ってくれました。夕方破水をして彼女に連絡し、夜遅く東京から駆けつけてくれました。一晩付き添い、私の身体を後ろから支えて、やっと13時に生まれました。まさに立ち合いの母でした。「こんな感動を体験することができて幸せです」と話され一緒に涙しました。

それからも、手紙のやり取りは続きました。子どもの誕生日はいつもメッセージカードが送られてきて、卒業、入学のプレゼントも届きました。私が子育てしんどいなと思っていると、いつもいいタイミングで手紙が届きました。離れていても繋がっている思いは強かったです。

彼女とであって20年以上が経ち、尊敬できる男性との出会いを嬉しそうに手紙に書かれていました。そして毎年来るカードが届かないなと思ったら、彼女のお母さんから連絡があり、亡くなっていました。それからは命日に彼女の実家にお線香を上げに行き、ご両親と話すのが楽しみになりました。彼女は18歳で家を出ているので、きっと私の方がたくさん彼女のことを知っています。ご両親も、幼い可愛い彼女の思い出を持ち続けて欲しいです。

人との出会いは本当に不思議な感じがします。この人には私を預けられると思う人に何人出会えるのでしょうか。

あなたは「だれ」との出会いに心を癒されましたか?


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