きみの名は?(007をなんと読む)
「007/スペクター」が公開されましたね。
もう絶対に見るのですが、息子の期末試験が終了するまでは、我慢を強いられてます。まあ急いでみたからって、そうトクになることもないだろうし、混んでるだろうし、いずれ何回も見ることになるんだから、あせって見に行くこともあるまいと自重中であります。
ところで、あなたは「007」をどう読みますか?
じつはこれ、けっこうこの一問で、その人の年齢を判定できるくらいの変遷があるんですよ。
ちなみに、現在の映画会社の公式見解では、「007」は「ダブル・オー・セヴン」と読むそうです。
これは妥当な線でしょう。なにせ英語では最初から「Double O Seven」ですからね。ジェイムズ・ボンドが所属するのも「Double O Section」 原語尊重主義。
でもわれわれ世代(おっさんたち)では、「007」は圧倒的に「ゼロゼロセブン」ですよね。そう、昔は、誰でもそう読んでいたんですよ。
その証拠に、「007」からそのタイトルを発想した石森章太郎のマンガ「サイボーグ009」は、「ゼロゼロナイン」でしょ。
ちなみに「セヴン」ではなく「セブン」である点もチェックポイント。これも「ウルトラセヴン」ではなく「ウルトラセブン」であることが、その揺るぎない証拠です。
これがもう一世代上になると、「ゼロゼロセブン」ではなく「ゼロゼロナナ」になります。1960年代の大人たちはそう読んでいたでしょう。そういえば、映画評論家の淀川長治さんも、テレビで「ゼロゼロナナ」とおっしゃっておられたように記憶しています。
証拠もあります。
イアン・フレミングの原作小説を刊行していたのはポケミスですが、そのタイトルでは「007号」と題されていました。「007号シリーズ」であり、「女王陛下の007号」「007号は二度死ぬ」ですね。
これは「ゼロゼロセブン号」ではありえないでしょう。カッコつかないし、ゴロも悪い。「ぜろぜろなな号」とひらがな表記したいくらいですね。
早川書房の目録などの索引では、「007シリーズ」は「せ」のところに出ています。なので、少なくとも原作小説のタイトルは、「ゼロゼロセブン」か「ぜろぜろなな」のどちらかで間違いありません。
大雑把にまとめると、こういうことです。
1960年代が「ぜろぜろなな」 ショーン・コネリー=ジェイムズ・ボンドの時代ですかね。
1970年代半ばくらいから「ゼロゼロセブン」が主流になったようです。これがおおむねロジャー・ムーアの時代。
そしてムーア降板後に中断期間を経て1990年代のピアース・ブロスナン時代になって「ダブル・オー・セヴン」が定着して、今日に至る。
ざっとこんな感じかな。
よく、ボンドのイメージがどの俳優かで、その人の年齢がわかるといいます(私あたりがコネリー世代の最後でしょうか) 「007」の読み方にも、同じようなことが言えるのではないでしょうか?
さあ、あなたは「007」をどう読むか、正直に答えてください(笑)
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