病室映画劇場
「入院騒動」でも書きましたが、入院生活も最後の10日間ほどは、病室にPCを導入しました。
もちろんSNSとかにも多用しましたが、使ったのは主にネット配信の映像鑑賞。
第1目的はこの間に開幕するJリーグ、わが川崎フロンターレの試合観戦。退院が、残念ながらリーグ開幕戦に間に合わず、第2節のホーム開幕戦も欠席(12年連続参戦かなわず)だったのですが、せめてもDAZNのネット配信で応援するためです。ちゃんと見ましたよ、病室なので声援や歓声を上げられないのが辛かったけど(笑)
PC導入時にはだいぶん体調も良くなって、映画などの長いものも見られるようになってきました。嬉しいですね。で、かねてより利用していたアマゾンビデオで、映画など見てやろうという気になりました。
テレビと決定的に違うのは、いつでも好きな時に、好きなものを見ることができること。
病室にいると、検査だ、掃除だ、なんだかだと、意外に訪問者が多かったりします。その都度、画面から離れるのですが、テレビ放送だとそのあいだも番組は進んでしまうのに、PCだと一時停止可能。これ、けっこう重宝なんです。
さて、まず手をつけたのが、なぜか「ガールズ&パンツァー」
何を隠そう、私は高校生のころはけっこうなモデラ—でした。当時はちょっとしたプラモブームがあって、「モデルアート」とか「ホビージャパン」とかの専門雑誌や資料をもとに、雑ながら(これは性格ゆえ)プラモをいくつも作ったものです。
そのころメジャーだったのが、第二次大戦中の戦車のモデル、ことに私が好きだったは、ドイツ軍戦車。タミヤの35分の1といえば、わかる人にはわかるよね。だから、「ガルパン」に出てくる戦車の数々は、けっこうお手のものです。まして主人公たちが乗るⅣ号戦車は長砲身のF型をはじめ、ブルムベアとかⅣ突とかヴィルベルヴィントとかいったヴァリエーションを、けっこう専門に作ってました。
そんなこんなで、ここんとこアニメから離れ気味だったわたしも、「ガルパン」には気を惹かれたうえ、一時期、私のツイッターのタイムラインに「ガルパンはいいぞ」というツイートがあふれたこともあって、入院前に遅まきながらアマゾンビデオの配信で見始めてました。
全12話のうち5話まで見たところで入院していたので、第6話から再開して、一気に最終話まで。根本的には男の子向けのスポ根ものの骨組みを持っているので、おじさんでも楽しめましたよ。勢いに乗ってOVA編も見ましたし、そうなると病室映画鑑賞の皮切りはこれでしょう。
「ガールズ&パンツァー 劇場版」(2015年)
シリーズの戦いを乗り切った大洗学園チームが、今度は大学選抜チームと対戦する物語。シリーズ物を劇場版に作る際に陥りがちな罠である「映画だからと気張ってシリーズと違うことをやろうとして失敗」を回避しただけでも上出来というべきか。ただそのために、119分という長さを持たせきれなかったキライがあるのは惜しい。また、シリーズでもいえることだが、主人公たちの大洗学園チームって、いまだ敗北を経験してなくて、そこから立ち上がるっていう「スポ根もののルーチン」をクリアしてないんだよね。おじさんはそこが不満ではあるんだよね。まあ、そもそもスポコンものめざしてないか。ちなみにいまだ第1話だけの「最終章」は、まだ見てません。
ついでかねてより見逃していた映画を次々と見てみました。
「グレートウォール」(2016年)
万里の長城を題材にした歴史ドラマかと思いきや、じつは怪獣映画だったという変化球エンタテインメント。怪獣と軍隊の戦いってのは、怪獣映画の定番ですが、この時代、この舞台でやるってのはなかなかの発想だと思う。CG多用は気に入らない面もあるが、そこは500円映画とは違って質も高いので、許す。ワタクシ的には、アンディ・ラウが渋い役どころで出てるのがツボでした。
「オーシャンズ11」(2001年)
オリジナルの「オーシャンと11人の仲間」(1960年)は、私のオールタイムベストでは上位に位置するお気に入り映画。シナトラ一家がお気楽に、遊び半分みたいな雰囲気で作った映画って好きなんだよね。で、そのリメイクというので、かえって不安で、いまに至るまで見てなかったんですよね。こういう「オリジナルが好きなのでリメイク見たくない」心理って、スキモノ同好者はわかるでしょ? なのでおそるおそる見てみました。はい、これはリメイクではなかったですね。あの気楽さはカケラも残ってないし。まあリメイクでなければ、上出来の部類のエンタテインメントだったので、許す。そのうち「12」や「13」も見てみよう。
「マグニフィセント・セブン」(2016年)
これも昨年公開された際には「リメイクする意味わからん」と思って、見ませんでした。いうまでもなく1960年のオリジナル「荒野の七人」があまりにも好きすぎるからです。とはいえ、そもそも「荒野の七人」が「七人の侍」のリメイクだし、その後の誉められたものではない3本の続編そのほかも見ているので、そんなに怖れることはなかったよなぁ。で、見てみた感想は「ぜんぜんベツモノ」だったから、許す。今後、続編が作られても、見るかどうかはわからんが。
「PARKER/パーカー」(2013年)
リチャード・スタークの「悪党パーカー」シリーズの現在のところ最新の映画化。原作は「悪党パーカー/地獄の分け前」 これまた「いまさらパーカーかよ」と心配のあまり見逃していた映画。原作小説のシリーズ、大好きなんですよね。見てみたら、これは「ちゃんと悪党パーカーでした」 なので許すも許さないもない。見なかったオノレノ不明を恥じるのみです。ミステリ小説の映画化は難しいというのが私の持論なのですが、こうしたサスペンス・アクションは、たまさか成功するから油断できません。そして、この「悪党パーカー」シリーズは、わりと映画化成功の打率が高いんですよね。名作「ポイント・ブランク」や「組織」「汚れた7人」などなど。ひとつ、これからもどんどん映画化してほしいですね。
私は本質的にはコレクターなので、気に入った映画、気になった映画、めずらしそうな映画などなどは、基本ビデオやLDやDVDやBDなどで「物」として所有したいほうなんですが、今回こうしたネット配信を利用してみて、あらためてその可能性に気付きました。
ああ、買わなくても楽しめるんだな(当たり前ですが)
コレクター趣味はコレクター趣味として、ネット配信でも、もっと映画を見ようかなと思いましたよ。見る時間があればですけどね。
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