UFO隠蔽説(推理)

前回はこちら→「UFO隠蔽説(無理)」

先日、「国家や政府がUFOの存在を隠蔽するなんてありえない」という説を唱えてみたが、グッドタイミングでNHKさんが「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」という番組で、私の説を支持してくれた(嘘)

番組で取り上げたのは、かの有名な「ロズウェル事件」だけだったが、要するに「政府は隠し事なんかしてないよ」という内容だったのだから、我が説と同趣旨ですよね。ただ、番組そのものの出来栄えにはちょっと不満がある。検証が不充分なのだ。

番組ではロズウェル事件の目撃者による数々の証言を、その大部分が伝聞であるとして切り捨てた。これには異論はない。ただ、唯一の直接証言をしたマーセル元・少佐の証言(UFOの破片と思われる金属片を回収した)はなぜか検証されず、また肝心の「じゃあ何が落ちてきたんだ?」という部分は「当時飛ばされていたモーガル気球だったにちがいない」ですませてしまっていた。

たしかに妥当な結論にも見えるが、「謎の金属片」と「モーガル気球」の関連については、「当時多く飛ばされていたスパイ気球なので軍は公表できなかった。なので観測気球と偽った公式見解を出したのではないか」という推論だけで、直接の関連は検証されずに終了。これでは状況証拠だけで、まったく納得いく結論ではない。

そこで、あえて大胆な推理を披露しよう。

古典的ミステリならいざ知らず、現代ミステリで推理をする場合、まず考えるのは「動機」である。その行為によって「得」をしたのは誰かという点。警察の捜査も探偵の調査も、まずはここからスタートするのが常識。

ロズウェル事件に限らず、国家や政府によるUFO隠蔽説でもっとも納得がいかないのが、じつはこの点だ。仮にアメリカ政府(ソ連でも中国でもどこでもいいが)が、宇宙人との接触に成功し、人類よりも進んだ技術の提供を受けたとして、なんで隠すんだよ。隠すよりも、むしろ「オレたちはこんなスゴイの手に入れたぞ、オマエら持ってないだろ、やーいやーい」となるのが普通じゃないか?

少なくとも、こっそり隠し持たねばならない理由が見当らないだろう。

では、誰がロズウェル事件の真相を、UFOの真実を、隠しているのかといえば、それは隠蔽することによって利益を得る者に決まっている。

そう、地球に宇宙人がこっそりやって来ていることをもっとも隠したいのは、そのこっそりやって来ている宇宙人自身に他ならない。彼ら以上に、この事実を隠蔽したい者はいないはずじゃないか。

地球のどこかで大きな事故が起きたら、たちまちにして大規模な捜索隊が派遣され、事故の救援と後始末が大々的に行なわれる。宇宙人だって、同じことだろう。ロズウェルで空飛ぶ円盤が墜落したら、救援のために現場へ急行し、さらにその事実を隠蔽しようとするのは、彼らの仲間に決まっているじゃないか。

目撃者の証言がみょうに曖昧なのも、それで納得がいく。彼らは記憶を操作されているのだ。宇宙人がそうした技術を持つことは、数々のアブダクション事件が証明している。その技術が、宇宙人といえども完璧ではなかったため、消し忘れた記憶が、こぼれ出ているんじゃないのか。

どうだ、水も漏らさぬ名推理だと思わないかな?

で、今ここまで書いていてふと気づいたのだが、このことに気づいた唯一の人類である私の身辺に、宇宙人の魔手が迫っているかも知れない。記憶を消されたらどうしよう(笑)わたしはいま、飲みかけの一杯のコーヒ

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