見出し画像

南相馬はもうただの「被災地」ではない

「南相馬」

この地名を聞いて思い浮かべることはなんでしょうか?
ほとんどの人は「被災地」のイメージしかないと思います。震災から約9年経ち、震災の報道は徐々に減ってきています。被災地って実際のところどうなの?というのは多くの人は知らないんじゃないかな、、

今回は僕がインターンをしているリディラバが復興庁とともに提供するツアーに参加者として行ってきました。

今、南相馬は生まれ変わろうとしています。
もちろん震災から9年経ったからといってその傷跡が消えるわけではないと思うのですが、中の人と外の人がうまく融合して新しい街を作り上げている様子を肌で感じました。

そんな現地を見てきた様子をレポートできればと思います!!

農家民宿で藍の可能性を追求

まずはじめに農家民宿の小倉さんという方からお話を伺いました。
写真を撮り損ねてしまったのですがほんとに田舎ならどこにでもあるような普通の民家。でも小倉さんは本当に笑顔の素敵なおばちゃんで震災後に東京の大学生たちが紹介してくれた藍染を習得して様々な商品開発を行っているそうです。小倉さんからの話を聞いていると、四次元ポケットのように様々な商品がでてきました。マリーゴールドで染めたハンカチや梅の花で染めたマフラーなど個性豊かな作品がたくさん並んでおり、その商品について楽しそう語る姿がとても印象的でした。

画像1

※写真はイメージです。

こういう町を変えていくのって若者のイメージですがこうやっておじいちゃん、ほんとに小倉さんの笑顔が素敵でファンになってしまった!!
その中でも一番印象に残った言葉が
「私たちは自分たちの活動を通して南相馬の様々な色を探していきたい」
という言葉。まず動き出しているが若者だけではなくておじいちゃん、おばあちゃんもこの町をなんとかしなければという思いを持って取り組んでくれています。また藍染を通して色んな色の染めや色んな商品を作って新たな可能性を見出しそうと前向きに生きる姿勢が刺激をくれました。

そして、写真を撮り忘れたのが悔やまれる、、

馬もシェアリング!?

小倉さんの話を聞いたあとはお昼を食べ、シェア馬を手掛けるHorse Sharingを訪れました。馬のシェアってなんや!?と思うかもしれませんが馬を観光など、地域資源として広めていこうという事業です。

南相馬は地名の通り馬の街だということもあり、それを押し出していこうという話なんですが社会課題として馬のセカンドキャリアが保障されていない。つまり競争を卒業した馬の活躍の機会がないというケースが多くなっているんだそう。そんな課題を解決しようとしているのがこの「シェア馬」です。

ちなみに馬と南相馬の歴史を簡単に話すと、南相馬には野馬追という伝統的な行事があり、毎年7月に行われ来場者数は数万人と南相馬で1番盛り上がります。この祭りでは専門の部隊が馬に乗って甲冑をかぶり街を練り歩くそう。3か月前頃から朝4時起きの練習という厳しい鍛錬を積んだものだけが参加できる厳正な場所です。ちなみにこの伝統行事で先頭を切るのは相馬氏の殿。殿というのはあだ名ではなく時代劇などでよく出てくるあの殿のことです。南相馬にはいまだに殿という役職が存在するんです。というのも相馬氏はいつの時代もどこからも侵略されることなくここまで来たため、まだ家系が途絶えていないのです。そんなわけで1000年近く経った今でも古くから続くこの伝統行事が変わらず存在して殿もまた健在なんだそう。

画像2

↑上が殿です。結構イケメン。笑

ちなみに殿はすっぽかし癖があるようで、今回のツアーも登場予定だったのにどこかへ失踪して結局お会いできませんでした。笑
殿、、、しっかりしてくれ、、笑

さて、続いて地域の競馬のレースやその練習で使われているレース場の中へ!競馬で3戦3勝してその沼にはまりかけている人間からしたら競馬場の中に入れるなんて夢のよう!!他の参加者の方もここ1周したい!!と大興奮でした。

そしてここで見学したのは馬の技の練習。馬と練習するときに大変なことは何かと聞くと「馬の心を理解すること」とおっしゃっていました。一糸乱れぬ動きの裏には大変な苦労があったんだなと。この写真見ればわかると思いますがほんとに信頼関係が強くないとこんな近くにはいられないと思います。すごい。

画像3

画像4

そしてみてください。この迫力。躍動感。半端ないです。
近くで見ないとわからないんですけど、馬ってケツがかっこいい。(それがわかる写真がなくてつらい、、)引き締まってるし形も美しすぎる、、そしてなんとこの馬メスなんだそう。カッコ良すぎる。

画像5


南相馬はG1レース優勝場なども輩出している競馬ファンからしたら半端ない場所です。そんな地域の資源をシェアという形で、なおかつ競争馬を卒業した馬たちの活躍の場を与えて、馬もリスペクトする。Horse Sharingはそんな思いやりのある事業でした。

さて今回紹介したのは2日間のプログラムのごく一部です。
また明日この続きは書きます!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?