見出し画像

アスリートのセカンドキャリアを考える

事務局としてお仕事をしていく中で、自転車競技に関する必要なことを勉強しておきたいと思い、日本スポーツ協会の公認スポーツ指導者資格を取得しました。その関係で、同協会からスポーツに関する様々なお知らせが届きます。先日、アスリートのキャリア支援について案内がありました。アスリートだけでなく、指導者としても、この課題に取り組んでいくことの重要性が叫ばれています。

SCSC動画資料

日本スポーツ協会から案内のあったスポーツキャリアサポートコンソーシアム(SCSC)動画資料はこちらです。是非ご参照ください。

「人として成長することがとても重要です」

アスリートの主体性を磨くキャリア支援の重要性と指導者に求められる役割
スポーツ庁

事務局8年やりました。

事務局としては、実際に引退後のスポーツ選手と向き合うなかで感じたことがたくさんあります。
しかし、これってなかなか触れづらい。なぜかと言うと、とても個人的な内容だからです。どういうスポーツをどういう環境で実施してきたか、ということでアスリートの考え方は全く違うと思います。プロスポーツ、オリンピアン、その他の競技スポーツ…。スポーツをすることを仕事にしてきた人、スポーツをすることで結果を出してきた人にとって、一般社会に馴染むという事は、思いのほか、ハードルが高いのです。

人として成長すること

SCSC動画資料の表紙のコピーに若干衝撃を受けました。アスリートが社会に出ていくうえで難しいこと。それはズバリそこかもしれません。

引退後の現実

今になってみてみると、なかなか厳しいスライドを一枚書いておりました…自転車と書いておりますが、自分がやってきたスポーツに置き換えた場合、当てはまることはありませんか?

スポーツを糧として、自分自身への挑戦として、表現として、様々な思いでスポーツを続けてきた人にとって、引退という一区切りで、スポーツから離れることはそう簡単ではないと思います。引退後、別の人生を…と、思いながら、スポーツに関わっていたいという気持ちが、悪循環を生む場合もあります…というネガティブなスライドですが、明るい面も見ていきましょう!

実際に引退選手と向き合いながら、事務局として学生の競技指導の現場を垣間見ながら、自分自身の経験も振り返りながら、感じていることを、少し書いていければと思っています。アスリートのセカンドキャリアを考える場合に、大切なことってこんなことではないか?ダークサイドに陥らないために、人として成長するとはどういうことか?どういったことが大事だったかナ…と、要点を上げてみました。

要点

教育の一環としての部活動
・部活動で培う、学びの大切な一歩
・「自立する」ことを学んでいく
部活動を通して学べる事
・仲間との関係性から学ぶこと
・指導者との関係性から学ぶこと
・競技の場面から学ぶこと
・技術を習得する段階で学ぶこと
社会人に必要とされるものは何か?
・協調性
・社会性
・社交性
・ビジネススキル
競技スポーツと一般社会の一番大きな違い
・結果がない:
 ・評価されない(できて当たり前の世界)
 ・結果が出しづらい(明確な回答のない世界)
セカンドキャリアで何をするか?
・競技に関わりながら生きる道
 ・競技団体に勤める
 ・スポーツ関連企業に勤める
 ・指導者になる
 ・解説者になる
・競技に関わらないで生きる道
 ・自分で始める
  ・個人事業で始める
  ・会社を作る
 ・企業に勤める

もう一つのキャリアのカタチ

もう一つは、コーディネーターとのパートナーシップにより、スポーツに関わりながら生きる、アスリートとして蓄積してきた技術やノウハウを活かすという方法もあると思います。

以前の記事に書いたものです。

アスリートをつないで活かす存在

長いアスリート生活で培ったものは、大きな財産です。SCSCのスライドにある「人としての成長」と言われている部分の問題で、その経験や知識がその人の中にだけとどまっているのはとてももったいない話です。なにか、きっかけになれればいいなと思っています。きっと、手助けする方も、される方も、どうやっていったらいいのかわからないという状況だと思います。

こういうこと、ありませんか?と言う投げかけから、何か気付いていってもらえると嬉しいです。なんとか、発信していければいいなと思います。