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悪夢 青い果実の散花 part18真エンディング

眠れない……。
寝タバコでもしようかと、ベッドサイドのテーブルの引き出しにもぞと手を伸ばす。


窓の向こう側からお馴染みの雨の音がする。
窓枠の外には、定規で引いた様に直線の雨が、地上へ向かって降り続けていることだろう。

……雨?

これは、いや、雨音と違う。

これは……。これは……。


ばらばらばらばら………………。

雨の音に被さり、異質な音がする。プロペラ音の轟音だ。

(何だ!?)

急いで枕元の鈴を取り、古手川を呼ぶのだが。………誰も来やしない。いよいよもって不審だ。

(飛んで現れる筈の古手川が……。何をやっているんだ、古手川の奴)

もう一度鈴を鳴らしかけたその時だった。

パンッ!パンッ!  パーーンッ!!

階下に響いた銃声に俺の心臓まで撃ち抜かれた気がした。

ベッドから飛びあがろうとする。

足を床に着けた瞬間、窓ガラスが凄まじい音を立てて割れた。粉々に破砕された、細かいガラス片が目の前一面に飛び散る。

「動くな!両手を上げろ!」

力強い野太い声が抵抗する間もなく俺の背後にのしかかる。重しを課せられ、床に倒れてしまう。

ガラスを割り飛び込んで来たのだ。


あっという間に入り込んだ捜査官どもは、俺の周囲を取り囲み、四肢全てを押さえ付け、瞬時に拘束した。

「少女大量誘拐強姦グループの主犯として、おまえを逮捕する!」

捜査官の一人が何がしかの令状を倒れている俺に上から見せつけ、背中に乗る一人が、俺の両腕を背後に持って音を立て手錠をかけた。

「な……なんのことだ」

俺は捜査官を睨み据えたが、捜査官の目つきは侮蔑に満ち、俺の睨みなどものともせずこちらを睨み返した。

「しらばっくれても無駄だ。古手川とかいう老人がすべて自供した」


古手川が……!?


俺の顔の変色を捜査官はにやりと捉えた。

「昨夜、誘拐されていた少女の一人が保護された。少女を連行していた老人は、その場で誘拐犯人として逮捕されたのだ。古手川と少女の証言によって、おまえの罪は明らかにされた」

俺は黙って何も語らず、捜査官の顔から目をそらした。

なるほど、古手川がドジを踏んだというわけだ。

いや、なまじ仏心を出して娘を解放してやろうなどと思った俺が甘かっただけか。

……まあいい。

どうせ先の長い命というわけではない。短い一生の締めくくりを刑務所で迎えるというのも、悪い計画ではなさそうだ。


「さあ、来い!」


捜査官に引き立てられて、俺はゆっくりと立ち上がった。


階下の広間にも俺の部屋と同時に捜査部隊が突入していたらしい。さっきの銃声は木戸が撃ったものだったのか、それとも捜査官のものか。

木戸も直人も手錠をかけられてうなだれている。

二人の部下に俺は苦く笑って見せた。

もう、全ては終わったのだ…………。








うわー、エンディングテーマも相まって凄い寂しさが込み上げてくるエンディング。


最後のエンディング、警察エンディングいきました。これで完クリです。


このエンディングが、次回作に繋がる正史エンディングらしいですね。
(微妙に差異があるようですが)


だからか、エンディングリストの中じゃ、一番辿り着くのが難しかったですね。


……ていうか



こいつ(不敬)こんな顔してたの…………?



紳一たま……



し……





紳一たま…………(涙)




紳一さまは永遠です。



遺影か。

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