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メロフォンを修理したぞ(ハンダ付け練習)

私の通う学校、随分と歴史があって倉庫にボコボコの楽器がたくさん眠っているのですがその中でもケースもなく放置されている悲しい個体がありました。それがニッカンのメロフォン、MP-201です。(全体像撮り忘れて最悪)なんとか自分で修理できそうだったので持ち帰って修理した記録を綴ります。

Nikkan MP-201について

まず、メロフォンとは何ぞやというお話ですが、日本では基本的にフレンチホルンの代替という立場をとっていたようです。フレンチホルンに比べて管の長さが短く(同じF管であればメロフォンはフレンチホルンの半分)、またバルブ機構がトランペットと共通化できるため費用を安く抑えられること、本体が軽量で音が当てやすいことから、学生のブラスバンドやマーチングに用いられたようです。フレンチホルンのような深く重厚な音は出ないため、オーケストラではもっぱら使われないようです。

Nikkan MP-201は同型でYMP-201というヤマハ製のものがあるため、日管後期(ヤマハと技術提携していた期間)の製造だと思われます。バルブ機構はTR-2=YTR-2XX番台と共通かと思われます。マウスピースのシャンクはコルネットとほぼ同じみたいですが、フレンチホルンのような形のメロフォン用マウスピースが過去にヤマハから発売されているみたいです。

診断

まずは修理箇所を洗い出すところからです。まずハンダが取れいてしまっているところが大きく2箇所、フィンガーボタンが全て無いのと、フェルトが取れてしまっていること、そしてウォーターキイコルクが無いこと。ざっとこんなもんでしょうか。(ちゃんと写真を撮っておけばよかった)

修理

7月は前の記事に書いたように一週間ほど北海道に行っていて学校に行ってなかった(ラーケーション申請済)のですが、今度はコロナにかかってしまってまた出席停止。結構辛かったですが、熱が引いてきたころから極度に暇になってしまったのでついに修理に踏み切ることとしました。

まずはハンダ付け。ガストーチでのハンダ付けは初めてだったので手探りですが、接合したいところの周りを温めてフラックスを塗布、そこにハンダを流し込むとスッと入っていきます。リードパイプのところは簡単だったのですがもう一つの箇所は接合部が曖昧で、ハンダがポタポタ落ちてしまって難しかった。

茶色のフェルトがよく似合う

フィンガーボタンはNikkan No.2Aから流用。多分もっと大きいサイズのものがついていたのでしょうがネジサイズが合うのでOK。
フェルトは家にあったきれいなものをドーナツ状に切り取り接着。ちょうどいい硬さでフィンガリングもいい感じ。

ちょうどいいサイズのコルク無かった

最後にウォーターキイコルクをつけようと思ったのですが、ちょうどいいサイズ(ヤマハ標準より小さい?)のコルクを持っていなかったのでヤスリで削って合わせます。コルク削るのって難しいですね…!

修理も終わり、いざ試奏。たまたまカバンのポケットに入っていたDenis Wickのコルネットマウスピースで吹いてみます。息漏れナシ、良く鳴ります!E♭管はアルトホルン吹いたときに感覚を掴んだつもりでしたが慣れませんね…実用的ではないかな。

ということで修理したはいいものの、使う機会もないのでまた倉庫に戻しました。たまに吹いてあげると、楽器も喜ぶんじゃないですかね。


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