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『昭和の氷塊、平成の氷解、令和の氷海』
そんな比喩を使って、先日、記事を書きました↓

昭和の氷塊、平成の氷解、令和の氷海|いなお@『人事屋シリーズ』小説PDF ココナラで販売中/実用地歴提案会ヒストジオ|note

一言で言えば、
「昭和的なキャリア観が溶け出して
令和的なキャリア観も広がってきているが、
まだまだ色んなキャリア観の「氷塊」が浮かぶ
『氷海』を私たちは航海する」
、そんな記事です。

ここでいう「氷塊」とは
様々なキャリア観を持った組織や地域や人物。
気を付けないと自分とは相容れない
キャリア観の氷塊にぶつかり、破損しかねません。
そう、豪華客船タイタニック号のように…。

そう思っていた時に、
ちょうど Katsuhisa Kaseguma さんから
記事に対してコメントをいただきました。
引用して紹介します。

(ここから引用)

『氷海という表現がとてもしっくりときました。
大海に漕ぎ出して辿り着いたところが
昭和から続く氷塊ってことがあり得るなぁ〜と。
そうならないための水先案内人のような人が
必要になってくるんでしょうか?🤔』

(引用終わり)

私は、次のようなコメントを返しました。

(ここから引用)

『Katsuhisa Kaseguma さん
コメントありがとうございます🙇‍♂️✨
まさに氷山にぶつからないためにも、
水先案内人をお願いしたり
自分で舵をしっかりと握ったり
アンテナ張って📡
自分の位置を常に確かめたり、
そういうことが
必要な時代だと思います🧊✨!』

(引用終わり)

水先案内人。

古くは15世紀に活躍した
イブン・マージド、が有名です。
彼は大航海時代のイスラームの船乗りです。
これまた有名なヴァスコ・ダ・ガマの
「アフリカからインドへの航海」の
手助けをした、と言われています(諸説あり)。

人呼んで「海洋の獅子(アサド・アル=バハル)」。
「信仰の流星(シハーブ・アッ=ディーン)」
とも呼ばれています。カッコイイですね。

ではなぜ、彼は「水先案内人」になれたのか?

それは、ガマたちヨーロッパ人には
まだ知られていなかったアラブの地図、
優れた航海図を
持っていたからだと言われています。
言わば「新しい地図」を持っていたんです。

…話を、キャリア観に戻しましょう。

「令和の氷海」を航海する私たちは、
良い「水先案内人」に巡り合えるか、
「新しい地図」を入手できるか、
それが、運命を左右するでしょう。

水先案内人=新しいキャリアに詳しい人。
言わば、生きるナビゲーション。
それが、キャリアコンサルタントであったり、
アドバイザー、サポーター、
どんな肩書を持っているかはわかりませんが、
とにかく「新しい時代に合った、かつ、
自分なりのキャリア観に合った航路を
サポートしてくれる人」
です。
そんな人に、出会えるかどうか?
自分に合うイブン・マージドに会えるかどうか?

もし、会えないにしても、
「新しい地図」を持てるかどうか?

ヨーロッパ人はその昔、
地球が球体ではなく平面だと考えて、
「ずっと海を進んでいくと
世界の端にたどりついて、そこから
滝のように落ちてしまうんだ」と
信じていた
、とも言われています。
そういう「古い地図=古いキャリア観」では、
令和の氷海は、自由には航海できないのです。

ただしここで一つだけ、
気をつけたほうがいいことが、あります。

それは「地理に詳しい」水先案内人を
探すべきだ
、ということ。

…別に私が「実用地歴提案会」だから
地理だ、と言っているわけではありませんよ。
私は先の記事で、
「キャリア観の本流」について書きました。
曰く、昭和的な氷塊もまだ多く残っていると。
ですがこの比喩、ざっくりの本流の話に過ぎず、
「地域差」がものすごく大きいのです。

東京のような「先進的」な都会であれば、
会社も星の数ほどあり
いわゆる令和的な感覚、キャリア観が
広がった大海原でしょう。

ところが一方で地方の人口減が止まらない
「保守的」な地域であれば、
働き口は役場かJA(農協)かセレモニーホールか、
そんなに多くない、人間関係も濃密、
もしかしたらいまだ昭和的な価値観が
ガチガチに凍ったツンドラの如き
永久凍土」なのかもしれません。

地域差が、凄いのです。
この日本列島、千差万別なのです。

その地域差を、しっかりと把握したうえで
「水先案内」をしてくれるのかどうか?
世界的な視野からアドバイスしてくれるのか?

具体的にはキャリア相談に来たクライアントが
どんなキャリア観、氷塊を持っているのか。
都会の人か、地方の人か。
幼少の頃から満員電車の会社員を
目にして接してきたような人なのか、
それともそもそも駅がなく
周りは田んぼと山で育った人なのか。
その人はどういう地域で
生きていくのを願っているのか。
その地域の人口比率はどうか。
若年者が多いのか、高齢者が多いのか。

…そういう地域差を踏まえ、
そういう地理をしっかり踏まえた上で
「水先案内」をしないのならば、
とんちんかんなコンサル、アドバイスに
なりかねない
のではないでしょうか?

そろそろ、まとめていきます。

私自身のことを言いますと、
「周りは田んぼと山で育った人」でした。
いわゆる、田舎者。
ですので、満員電車の会社員など
まったく目にしない環境で、育ちました。

それが進学、就活して初めて
「満員電車の会社員」を見たのです。
ハッキリ言って、私の目には
異常な光景に映りました
(実際に乗って頑張っている方には
大変に申し訳ないのですが…)。

ですが、これはあくまで
私の育った環境から生じた感想であり、
幼少の頃からそういう環境に
育っている都会っ子には、
別に異常でもなんでもない、
日常風景なんだな…、と想像もしました。

もし、そんな若い頃の私が、
都会風なキャリアサポートを受けたとしても、
おそらくピンとは来なかったでしょう
(実際に私は都会に背を向け、
地方にて新卒で就職しました)。

…人間は、育った環境により、
「無意識のうちに」キャリア観を形成します。

それは、地理的なものも大きく作用する。
だからこそ、
「地理に詳しい水先案内人」を
探すべきだ、と書いたのです。

もっとも、ここでいう「地理」も
範囲の広い、曖昧な言葉であり、

先ほど書いた「都会と地方」だけでなく、
「業界の傾向、年齢別人口の差」や
「業界の将来予想図」に詳しいとか、
そういうものも、含んでいます。

ですから、そういう「地理」に疎く、
自分「だけ」のキャリア観に固執するような
水先案内人、キャリア相談サービス者では、

この令和の氷海を渡るサポートは
十分にできないのでは…、と思うのです。
イブン・マージドのようには
インド洋をうまく案内できない。
さまざまなキャリア観の氷塊が浮かぶ
この荒海のナビは、しにくい…。

さて、読者の皆様にもおうかがいします。

「新しい地図」は、お持ちですか?
どのように自分に合った
「水先案内人」を探しますか?
自分とは相容れないような
「危険な氷塊」にぶつからないよう、
どのように航海していきますか?

「後悔」の無いように、航海したいものですね。

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