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対立する二者のあいだを取り持つ
仲裁役、中道、第三勢力の人がいる。

「ドラえもん」で言うと
ドラえもん・のび太連合
VSジャイアン・スネ夫連合
に対するしずかちゃん(出木杉君)
「薩長同盟」で言うと
薩摩藩VS長州藩に対する坂本龍馬

こういう存在が
キャスティングボート、つまり
情勢を動かすことは、多い。

しずかちゃんが参戦すれば
長編映画が始まる
(出木杉君はあまり参加しないが)。
坂本龍馬がいたことで
不倶戴天の仇も同盟を結ぶ。

…しかし、この仲裁役は
往々にしてどっちつかず、
あわあわとした存在にも
なりがちだ。

「仲裁は時の氏神」という
ことわざがあるが、
時を得れば、仲裁役は
滅亡を防ぐ救済役、
地獄に垂れた救いの糸になる。

しかし、時を得ずに
二者が対立していない時には
存在感がない。
永遠の脇役、使われない代打として
存在自体を忘れ去られてしまう。
ダメダメのび太・異形のドラえもん、
粗暴なジャイアン・腰巾着スネ夫、
彼らの対立構造があるからこそ、
しずかちゃんや出木杉君の
キャラが引き立つ
のである。

…ここまで仲裁役について
色々な事例を挙げてみたところで、
おうかがいしてみたい。

読者の皆様は、いかがですか?
仲裁役の存在、意識してますか?
…もしかしてあなた自身が仲裁役に
なったりしていますか?

何か先鋭的な行動をする際には
必ず抵抗勢力、対立構造が
生まれがちなものだ。

徹底抗戦、存続か滅亡か、
そんな白黒をはっきりつける
戦争状態になる、なりたい!
のなら話は別なのだが、

もしどこかで手打ちを考えるのなら
この仲裁役が不可欠である。

もう少し、説明したい。
戦い上手な人は、
戦いをしかけるのが上手だ。
しかし、それ以上に
戦いの決着のつけ方も
とても上手なものだ。

論点を明らかにして
敵をあぶりだすのと同時に、
ひそかに仲裁役を
見つけて声をかけておいて、
落としどころを最初から
用意していたりする。

戦いは始めるのは容易だ。
しかし
終わらせるのは容易では、ない。
振り上げたこぶしをずっと
上げたままでは、筋肉痛確定。
「まあまあ、このあたりで」と
お互いに顔が利く仲裁役は
実は双方にとって
ありがたいことも多い。

自分の意見をはっきり出しつつも、
ここは譲れる、ここは譲れない、
そのような線引きを見定めながら
相手とすり合わせる。
…そういう場面が、
仕事上では無数にある。
そのすり合わせに仲裁役は
欠くことのできない存在なのだ。

…と、偉そうに
書いてしまいましたが
私もこの仲裁役を考えずに
バトルを勃発させ、
さんざん痛い目に
遭ったこともありました…。

もう一度、おうかがいします。

あなたの組織には、
そういう仲裁役がいますか?
もし組織内にいなかったら、
組織の外にそういう仲裁役を
見つけたりはしていますか?

…戦う前に、落としどころ
ちゃんと見込んでいますか?

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