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スゴンダ、という人をご存知でしょうか。
シャルル=ルイ・ド・スゴンダ。
…だ、誰?

この人、フランスの貴族です。のちに
ラ・ブレードとモンテスキューという
領地を手に入れて、
シャルル=ルイ・ド・モンテスキューと
呼ばれることが多いです。
フランスの哲学者。

…モンテスキュー?
そう、『法の精神』という本で
有名な「モンテスキュー」さんです。

本名、シャルル=ルイ・ド・スゴンダ。

この記事は彼のお話です。

タイトルの英文は、彼の言葉。
「Solemnity is the shield of idiots.」
solemnity=真面目さ
shield=盾
idiots=愚かな者たち
直訳すれば、
「真面目さは愚かな者たちの盾である」

…ずいぶんな、言い草ですね。
真面目でどこが悪いんや!と
「ばかマジメ。」のCMで
松本人志さん演じる郵便局員に
怒られそうな文章ですね。

ただ、私なりに解釈すると、
モンテスキューは
「真面目さ」を馬鹿にするのではなく
「愚直過ぎる思考停止した真面目さ」に
ならぬよう気をつけなさい
、という警告を
発したかったのではないか、と思います。

愚直過ぎる真面目さは、
人に利用されがちだから。
同じ真面目さなら、
「物事を深く考えた上での真面目さ」
が必要ではないか、と。

モンテスキューは、1689年~1755年の人。
1789年のフランス革命より前ですね。
この人が有名になったきっかけは、
いきなり『法の精神』ではなくて、
『ペルシア人の手紙』という本です。

…この本、危険でした。
なぜなら「絶対王政」の
絶対権力者のフランス国王のやり方を
「ペルシア人」=イスラーム世界の
人の視点を借りて風刺しているんです。
誤解を恐れずに言うのなら、
夏目漱石が『吾輩は猫である』で
猫の視点で人間社会を皮肉ったように、
『吾輩はペルシア人である』と言って
異世界の視点で国王を皮肉ったんです。
当然、匿名で出版しました。
バレたら、やばいんで。

その後、20年くらいかけて、
色んな国を旅して回って、
有名な『法の精神』を書きます。

…この人、愚直過ぎる真面目さが
本当に嫌いだったんだろうな、と思います。
偉い人は、なんで偉いのか?
なぜみんなは真面目に仕えているのか?

そういう疑問をずっと持ち続けて
いたんでしょうね。
そうじゃないと、
20年もかけて本を書かないと思います。

『法の精神』の詳しい説明は
専門書にお任せするとして、
この記事では簡単に。

「偉い人は何をしでかすかわからんから
その権力を分けましょうね」

こんな感じでしょうか?
いわゆる「三権分立論」です。
立法権・司法権・行政権の分立。
この考えは、今では多くの国が
採用しております。

以上、この記事では
モンテスキューについて書きました。

あなたの組織は
権力分立されていますか?
真面目さは評価されていますか?
愚直過ぎる真面目さは、
愚かな者たちの盾になっていませんか?

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