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「『孤独は不幸』は単なる呪縛。抜け出せるよ」ヒスイのちょっと思う事

きょうはちょっと、予定と違うことを書きます。
「孤独、ひとりぼっちは悲惨な事なのか」ってこと。

先日の長野県の事件、あれを新聞で読んでて
引っかかったんです。
犯人が、ふたりの近隣住民を殺害した動機を、こう言っていた。
(亡くなられた4人の方のご冥福を……)

「2人が話しながら散歩しているとき、自分のことを『独りぼっち』とばかにしていると思った」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230528/k10014080751000.html

『独りぼっち』と言われている、と”思った”とことから
実際に
4人も殺害する”行動” までには
長い長い心理的な道のりがあった、と思うのですが。

それが主な動機になるというほどに
犯人をむしばんでいた、ということも
気になりました。


『独りぼっち』は、
それほど悪いことなの?? って
いうことです。




私たちは何となく、
『友達が多いヒトは、幸せ』と
感じているような気がする。
それが事実かどうかは、ここでは検証しませんが、
(学術的にはいろいろなデータがあるらしいです)
ヒスイが個人的に思うのは

『独り』=不幸

ではないだろう、ってこと。
不幸なのは
独り『ぼっち』だと思う自分がいることでしょう。

というのも、最近、この本を読んだから。

著者の前野隆司さんは、
「幸福学」の研究者です。
この本では、

①孤独には2種類があって、ソリチュード(孤立・孤高)と
 ロンリネス(孤独感)にわかれる

②ソリチュードタイプは一人で何かに集中することに楽しみを覚えるタイプ
 ロンリネスは一人を寂しいと感じるタイプ

③ロンリネス⇒ソリチュードへの移転は、打ち込むことを見つけること、
 誰かとつながること、で可能になる

という内容がでています。

ビックリしました。
そうか、ロンリネスからソリチュードへの移行って
不可能じゃないんだ、って。


ヒスイはわりと個人主義なタイプで、
ひとりが、気にならない。
カフェでの一人ごはんも平気だし、一人旅も大好き。
リアルな友だちも多くないです。

このあいだふと気づいたら、
1日のうちで話をしたのは
同居人ケロリンと
お客さんとのZoom打ち合わせだけ。
そんな日が1カ月にだいたい20日くらいある(笑)。

よそから見たら、完全に
ロンリネスでしょう。
でも、それで寂しくないから、平気なんですね。


さすがに、昔はこうじゃなかった(笑)
とくに親友Mちゃんが社交的で
知らない人とも、どんどこ友だちになるので
それがうらやましくて。

そのときはちょっと
ロンリネスにハマりかけていたと
思うんです。
だから、あちこちで友達を作ろうと思って行動してみたんですが、
あわないんですね、それが(笑)

かえって、うんざりしたり、
初対面の人とうまくコミュニケーションが取れない自分を
余計にきらいになったりしたので
疲れ果てて、やめました(笑)

『ぼっち』が、
どうでもよくなったの(笑)。

さらに、
ヒスイという人間を作っている大部分が
「独りでしかやれない事」だと気づいたのも、
大きな転換点でした。

自分は、絵をかいたり、
本を読んだり、
映画を見たり、
何かを書いたりするのが、好き。
というか、
1日がそれだけで終わっても、
幸せだって、気づいた(笑)。
そこから、ぐっと
ラクになりました。


今でもときどきロンリネスになるけど
だいたいソリチュードなんで
プラマイゼロ、って感じです(笑)。


ただ、独りでやることが
好きじゃない人にとっては
孤独は、つらいかもしれない。


『自分の不幸は、ボッチが理由だ』って思うと、
ますます人と会いにくくなって、ロンリネスにハマりこんでいく。
悪循環です。

あのね、
ロンリネスって、いったんハマりこむと、
感情の鎖が二乗、三乗に巻き付いて、
加速度的に悲しくなるんですよ。

それって、あくまでも自分が作っている鎖なんですが、
ハマっているときって
鎖がすごい頑丈なのね。

鎖を打破しなきゃ、って思っても、逆に
どんどん
ぶあつく、硬くなっていく。
気づいたらもう、思考の全部が、
鎖の形のままにぐるぐると螺旋を描いて
下降していく。

これ、不思議なんですけどね。
寂しい鎖って、
ぜったいに、
上昇しませんね(笑)。

ただもうひたすらに、
くだっていく。
思考のいちばん暗い所へ、くだっていく。

そして同じところをぐるぐると回るうちに
「寂しさ」が純化されすぎて、
壊れてしまうんじゃないのかな。


そこから出たいって、
一番つよく願っているのは
自分自身なのに。
そこから出られないっていう呪縛を
一番つよくかけているのも自分なの。

自分と自分がこすれあって、摩擦して、
どうにもならなくなってしまうんじゃないのかな。

ヒスイも、その鎖を下りたことがあるから
分かります。

『独りぼっち』じゃダメという呪縛は
ものすごく
ものすごく、
強いんです。

だけどね。

そこから抜けたことがあるから、言いましょうか。



『独りぼっち』は、全然ダメじゃないの。
『独りだなあ』と思ったら
ぼっちの自分を
そのまんま
受け入れることが
コツです。

考えてみてほしい。
なぜ『独りぼっち』じゃいけないの?
友だちがいない、カレシ、カノジョもいない、
それ、何がいけないの??

独りだって、十分に生きていける。
今もう、生きているんだし。


かつてヒスイは、
人生のどん底にいたとき、
ある言葉をもらいました。

『あのね、ヒスイ。
 人間は、一人でも生きていける。
 でも、必ずしも一人でいなきゃいけない、って事じゃない。
 どっちでも
 好きなようにしたらいいのよ』


ぼっちでも、ぼっちじゃなくても
あなたは今、呼吸して体温をもって
生きている。

それだけで
十分にすごい事なんです。

独りぼっちでも
心臓を動かしている自分を
誇りにしたいなあと
ヒスイはそう、思っています。






ではまた。
明日、お会いしましょう。

#エッセイ部門


ちなみに、N.O.T.Eさんの すてきな記事をシェアしたいです。
ひょうたん星人さん、なかなか
シュールなお友達人数だと思います(笑)!


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