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「花火と手さぐり君とのーー」ヒスイの夏俳句+シロクマ文芸部

「花火と手さぐり君との境目よ」ヒスイ
(はなびとてさぐり きみとのさかいめよ)

花火、が季語なので、
今日は俳句にしました。
下に七七をつけて、短歌にするか?とも思いましたが

これは余分をつけたくないな、と言う感じがしました。

こうやって、
『あともうちょっと』をつけるか、つけないか。
けっこう悩む所です。

文章は、まだいい。
つけるかつけないか。
つけたところで、削れるから。

画は、困る。
つけたくなる。どうしても。
手がけいれんしそうなほどに、あともう一本、もう二本の線をつけたしたくなる。

あと一色を、いれたくなる。

だけど。
それを入れたらバランスがくずれる気がしてて。
そもそも、ヤバい予感があるから、入れずにおいた線であり色なんだけど
最後の最後になって
いれたくなる。

まよう。

デジタルで描いているときは、
やり直しがきくからいいんです。
だけど、リアルで描いているときは、
一発勝負。
オンリー ファーストテイク。

まよう。
まようまよう。

たちあがり、キッチンでコーヒーを飲み、
まだやらなくていいのに
夕食のために米を洗い、
人参を千切りにしたりしている間もずっと

いっぽんの線が、
脳内にたゆたっている。

いれちまえ。
いれるな。
変えちまえ。
変えるな。

声が聞こえすぎて、もうぐったりするんです。

しまいには、絵の前でどっかり座り込んで、
ただもう、じっと見る。

描いちまえ。
入れちまえ。
変えちまえ。

やらない後悔より、やった後悔のほうがまだましだ。

思い切って、線を描きいれる。



しにたくなる(笑)

その絵は、壁に向けてたてかけて
また、イチから描きなおす。


描いちまえ。
やっちまえ。

やらない後悔より
やってしまった後悔を。

絵も、夏の恋も。


『花火と手さぐり君との境目よ』ヒスイ


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