『彼女のキスは未知の味(リスク防止委員会)』ヒスイの毎週ショートショートnote
イケメンの僕には、ラクでおいしい仕事が回ってくる。世のなか、そんなもんだろ。
昨日もバーで声を掛けられた。
「会社の動画に協力してくれる男性を探しているの。スタジオで女の子とキスするだけよ。いちおう配慮して、ポッキーゲームにするから」
ポッキーゲームって、飲み会でやる、両側からポッキーを食べていくやつか。
楽勝じゃん。
翌日、会社に行った。大きな製薬会社、金払いがいいはずだ。しかもキスの相手はワイルドな美人。
僕は言われたとおりにポッキーをくわえた。
え? なぜスタジオの扉を閉まるの?
頭上から声がした。
「言い忘れたけど、彼女は先月まで、ある山中で野生動物と暮らしていたの。唾液で感染する未知のウィルスを持っている。彼女には耐性があるから、感染後の状況がわからない。きみは被験者よ」
えええ!?
ワイルドな彼女がポッキーの先で笑っている。
未知のウィルス……被験者……僕は半笑いのイケメン……ああ、彼女の口が、きた。
【了】(改行含まず408字)
ホラーやな(笑)
本日も たらはかにさん の毎週ショートショートnoteに参加しています。
お題は「半笑いのポッキーゲーム」。
たらはさんは「おもいっきりラブへいくか、そうじゃないか」と書いていらっしゃいましたので(笑)
ヒスイはあえて、 そうじゃない、ほうへ行きました!
ちなみに、こちらもまた、王道をどこかへぶん投げてしまった作品です(笑)
Love the PTA Toshi Inuzuka さん
毎週、ぶっとんだお話をありがとうございます(笑)
明日はシロクマ文芸部の日。
これからお題をチェックしてきます!
また、明日ー!
ヘッダーはUnsplashのoutsidethccn dsgnが撮影
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