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「映画の悔しさ、布団から出られなかった件」ヒスイの涙日記

今日のお話は「死ぬまでに一回でいいから、こういう話を書きたい! と思っていたら、昨日が終わってた」です。

昨日、ヒスイがドはまりしていた映画が、これ。

アメリカ映画です。
ジャズドラマーを目指す、音楽学校の学生と、
彼を指導するクレイジーな教師とのストーリー。

時間はだいたい90分程度で、最近の映画にしては短いんですが、
中身が、濃い。
監督と脚本家が言いたいことが
ぎゅうううっと詰め込まれている一本です。

90分に詰め込んでいるので、
ストーリー的にわかりにくい部分があったり、
「説明、端折りすぎじゃね?」と思う所もあったりするんですが、

そういった何もかもを凌駕する、圧倒的な勢いが、あります。
スピード感とすべてをなぎたおす狂乱。
ジャズのビートがピタリとはまり、
もう、見はじめたら一気に突っ走ってしまいます。

その爆走感に乗せられて、ラストまで一気にいきました。

見終わってから、アマゾンでブルーレイを探し、
秒でポチった。
それから、布団にもぐりこんで、泣きましたよ。

ヒスイも、こういうお話が書きたい。
本当に言いたいことをぎゅううっと詰め込んだ、カクカクぼこぼこの乱雑なストーリーを書きたいって。

圧倒的なグルーヴ感のある物語って
些少な傷など、あっても、踏み越えて行っちゃう。

あー、さいきん、これによく似た小説を呼んだなーって思い出しました。
『成瀬は天下を取りにいく』

そうだそうだ。
オリックス好きのせきさんが、紹介してて、それで続編も買って読んだんだ。

このお話のキモは、とにかく主人公の成瀬がぶっとんでいること。
女子中学生なのですが、
とにかく考えることのケタが、はずれている。

ぶっ飛んでいるのですが、ベースには愛情があり、
地元を愛するから、こうやるの!という
問答無用の行動力がある。

読む人は全員、
こりゃたしかに、成瀬は天下をとるわ。

って、思っちゃうんです。

個性的でパワーがあって
リアルにこんな人がいたらドン引きするんだけど、
そこはほら、小説だから
成瀬がぶっとんでいればいるほどに、
読み手は成瀬にハマっていく。

なによりも、書いている宮島未奈が、ぶっ飛んでいるんだと思う。
いっていることも、やっていることもフツーなんだけど
この、ダークさのないところは、あきらかに成瀬だと思う。



たしかに、小説のジャンルとして
「繊細」「しっとり」「しみじみ」「静かに人生を語る」という部分は
大事だと思うけれども、

キャラそのものがもつパワーを倍増させて、
キャラのちからで最後まで突っ走る小説には、
明白なカタルシスがある。

そのキャラとともに爆走しきった、という感じです。

ヒスイはそういう物語を書きたいと思うし、
かけると思うし、
だから、書くのですが。

ときどき、成瀬にぶち当たったり、
映画「セッション」における表現者と狂気のぎりぎりの攻防みたいなものを見たりすると

もう、死にたいほどに
くやしいです。

昨日は、布団をかぶって、寝てしまいました。
布団の下で、泣いてました。

今日は布団から這い出て
やっぱり映画「セッション」をみて
歯噛みしております。

何歳になっても、この悔しささえ持っていれば
ヒスイはヒスイとして
生きていけると思いました。


・・・かこっと。

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