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「朝帰りまで、3時間」ヒスイの毎週ショートショートnote

「ホントの朝帰り、じゃないのに、朝帰りしたみたいな色眼鏡で見られるって、損じゃないか?」

僕は、ホテルの朝食をつついてぼやく。

「そお? だってここの朝ごはん、美味しいし」

僕のメガネ越しに、オムレツを食べるユリのマスカラがにじんでいるのが見えた。

徹夜で仲間と遊んだあと、ふたりで朝めしを食って解散。その繰り返し。

僕はユリが好き、ユリは僕を好きじゃない。シンプルだ。

「こんなの、もうやめるよ」

そう言ってもユリは知らん顔。
「デザート取ってくるわ」だって。

ふと見ると、ユリの椅子にプラスチックカードが落ちている。
ホテルのルームキー。
ひっくり返していたらユリが戻ってきた。僕は聞く。

「ゆうべ、泊まるつもりだった?」
「メガネ君をお持ち帰りするつもりだった」

つん、と僕の眼鏡をつつく。

「一晩じゅう、先に抜けようって目くばせしていたのに、気づかないんだから」

……チェックアウトまで3時間ある。
朝帰りの色眼鏡、本物にしようか?

【了】(改行含まず403字)


いやあ
恋愛小説って、410字でも書けるもんですね(笑)!

今週も たらはかに さんの
毎週ショートショートnoteに参加しています。
お題は「メガネ朝帰り」



へいちゃんは、こちら。
こういうメガネ、いまこそ欲しいよ。
たのむよ、メガネ!


さて。明日はおなじみ、シロクマ文芸部の日です。
冒頭、「恋は猫」から始まる短編を書きます。

何を書くかって?
明日のヒスイに聞いてくれ(笑)!
今日は衣替えをしたので
すっかり疲れてしまいました。

名古屋は台風一過、大晴天!
皆さま、お住いのエリアは
ご無事でしたか??
なにごともありませんよーに。


ではまた、明日!

UnsplashTimur Romanovが撮影


「僕は君の事が好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい」back number


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