再考による最高の結果を目指して、さぁ行こう!
『THINK AGAIN』についての最終回です。
説得についての読書を進めて、多くの学びと若干の進展はあったものの肝心の目的は達成出来ないまま、辿り着いたのが『THINK AGAIN』です。
とは言っても、この本を手に取った時点では、説得の学習は終えたと思っていて、後は学んだことを実践しつつ、行き詰まった自分の発想を変える点に重きを置いていました。
この本は大きく、3つのパートに分かれています。
まずは、自分の考えを再考する方法。
そして、相手に再考を促す方法。
最後が、学び、再考し続ける社会・組織を創造する方法です。
私の当初のお目当ては自分の考えを再考する方法についてだったのですが、次の相手に再考を促す方法が、まさに私が求めていたものだったのです。
説得とは、相手に再考を促すことだからです。
しかも、私のケースではすでに説得は難航していて相手の強い反発も受けていたので、説得というよりは対立と言った状況であり、これまでの本で学んだ説得や相手の心を掴むという技術ではもはや手遅れな状況だったからです。
そこで、本書の中で目をつけたのが「動機づけ面接」というカウンセリング・アプローチです。
実は、これまでに紹介したいくつかの本にも「開かれた質問」の重要性については書かれており、それを使うことで少し進展していたので実感もしていた所だったので、「また出た!」という感じでした。
一連の勉強を始める前に私が取った方法は、自分の正しいと思うことをいろんな理由を並べ立てて押し付けるというもので、それに何か説得力を増すための方法をプラスしようと思っていたのですが、最終的にたどり着いた結論は、もはや説得ですらなく、ただ相手の話を聴くというものでした。
相手を操ろうと試みたことをしっかり反省し、相手の話を聴くことに集中してみようと思います。
このような、「自分の間違い」を正すための考え方や、学び続ける組織の作り方についても書かれている本書は、ここ最近読んだ本の中でも随一の内容でしたので、まだ読まれていない方には是非手に取っていただきたいです。
今回、説得のために読んできた本の中でも、熟読必須の3冊をご紹介して連載を終えます。
まずは今回の『THINK AGAIN』で、次がロバート・チャルディーニの『PRE-SUASION』です。
この本は影響力と説得のための技術を使うタイミングにまで言及されていて、非常に有益です。
習慣を身に付けたりゴールまで粘るというような、自分に対する影響力も高めることが出来るので、そのお陰でこれだけの本を読めたと思ってます。
骨太で分厚い本で値段も張りますが、買って読む価値はあります。
次がニコラス・ブースマンの『90秒で好かれる技術』です。
怪しいタイトルですが、内容は本物です。
『〇〇が9割』みたいなタイトルの本を敬遠している方にもこれはぜひ読んでもらいたいです。
いやー、やっぱり読書は楽しい。
特に、個人的で明確な目的があっての読書は入ってくる情報量がそうでない時と全く違って刺激的ですね。
そもそもの目的だった説得がどうなったかは、また後日、良い報告が出来たらいいなと思います。
ではまた。