【ひすみ短歌365日】32日目～59日目　【まとめ】

◇はじめに

こんにちは。
今年の1月より「1日1題2首以上」お題に沿った短歌を詠むことを習慣に、日々短歌を作っています。
２か月を達成したのでまとめ記事を書くことにしました！
色々なお題で詠んでいるのでよかったら見てみてください～！

↓↓耳でも楽しめる短歌としてYouTubeもしています♪↓↓

ひすみのうたつくり

◇短歌

32日目【グラス】2023.2.24

傾けて水の角度の中にいる歪んでいる僕錯覚じゃない

何度目の飲むフリだろう残り時間ショットグラスが空になるまで

33日目【呪い】2023.2.25

君はこれが好きで嫌いで…決めつける親の呪いが残る夕飯

目に見えず触れもしない呪いという存在信じることの呪いは

都合良く不幸になれと呪ったり不都合なこと呪いにしたり

34日目【ランプ】2023.2.26

オレンジのランプは私にちょうど良いほのかにぬるくほのかに足りず

頼りないランプは我の心持ち進んでいくよ暗い未来に

太陽を硝子にしまえば永遠に続く夕暮れ部屋に溢れる

35日目【涼しい】2023.2.27

湯上りは全てが涼しい風の音、牛乳、流星、君の手のひら

忘れない心に隙間が欲しくって涼しく流した瞳の嘘は

口付けで移る氷の冷たさに夏を感じる涼しさたるや

36日目【泡】2023.2.28

濃厚な泡と密なる浴室で我しか我を知らぬこと知る

白色が灰色や茶色にかわるまで擦ってみたい人間性を

音のない水の中では言の葉が泡となってこの目に映る

37日目【満月】2023.3.1

誰にでも優しい君とよく似てるスポットライト決めない満月

自らを許せぬ人よ満月と翌日の月比べてみなさい

38日目【夜景】2023.3.2

すぐ側の夜景の一部見向きせず電飾を見に行く味気なさ

人々は暮らしで景色を作りゆく死ぬまで天の川の破片だ

39日目【病】2023.3.3

疫病神でもかまわない何者かになれて手網を握れるのなら

現代の医学ではまだ治せない病なんですコンプレックス

人々が患ったのは喜怒哀楽　不治の病で生きてく薬

何にでも名前をつければ許されるような気がしてくる世の中だ

地球ごと包むウイルス消毒の豪雨が降れば消えてくれるか

40日目【頬】2023.3.4

苺ほど甘くはないがさくらんぼ真似して頬紅まあるく付けた

餅をつくように愛した子のほっぺ すっかり愛する側の面持ち

41日目【あの世】2023.3.5

焼き鮭の皮と魚肉を剥がす時みたいに体を脱ぎゆく魂

死後の世界あるなら何も変わらない生きる世界があがっただけだ

引越しをします住所は言えませんけれどいつでも会いに行けます

42日目【トランプ】2023.3.6

ペアにしてさよならをする手札たち「ペアを作って」思い出す鬱

トランプと人は似ている共通点あれど全く同じではない

43日目【水】2023.3.7

転生が出来るのならば生きるものすべてが欲す水になりたき

瑞々しいと褒めたるものを干す矛盾味覚の多様性のあらわれ

空と海が澄んでいるから水色は透明じゃなく青の分類

泣いている水の声音を塞ぐ朝 昨夜の甘き己を恨む

44日目【すれ違い】2023.3.8

真っ白なTシャツからしたあの匂い記憶は振り子時計を真似る

地が割れて離れ離れに流されて気分は独り部屋には二人

結び目が幾つも並ぶ一本の糸が私と貴方の軌跡

45日目【寺】2023.3.9

太陽の光を返す墓石の主はきっと愛されており

読み書きが身近であれる現代は彼の寺子屋の学びの彼方

今に見ておけよと恨むいつの日か本能寺の変起こしたろうか

46日目【健康】2023.3.10

苦きもの身体に良いと習ったが苦き意見は心に悪い

すべからく健やかでいたい窓際の光と眠る子猫を真似て

肉体は健康だろう精神は余命があっておかしくはない

良いものと聞けば胃のなかぶち込んでサプリで膨れる健康ジャンキー

好き嫌いせずにたらふく食べるのにフォローする人偏っている

47日目【デート】2023.3.11

ファミレスのいつもの味を共有すそうした一歩が家族となりぬる

八十パーセントも余る充電に愛が百パー満たされる帰路

48日目【キス】2023.3.12

不自然なミントの味がするキスに感じる期待嫌いではない

暗記するみたいに舌を滑らせる君の強さを私は覚える

体内への玄関としてある口にチャイムを鳴らすためにあるキス

49日目【紅茶】2023.3.13

するすると白のカップを染めていく紅の優雅に憧れの増す

見つめれば見つめ返してくる我を考えるためあるティータイム

ティーポットセットのように一つでも欠けてはならない二人でありたい

50日目【公園】2023.3.14

鮮やかな遊具の映えた場所だったベンチと砂場だけのセピアも

思春期を過ぎても滑り台で寝て空しか見えなくなりたい日がある

子の育つ場所を消してく個人主義はびこる国で生かせたくない

51日目【手】2023.3.15

スワイプを続ける君の指先が私の核の上だったなら

この指に吸盤あれば携帯も鍵もあなたも二度と失くさない

何一つ続けなかった罪としてかけられている見えない手錠

手のひらで言葉を紡ぐ子どもらと同じ電車は賑やかだった

52日目【浮気】2023.3.16

少しだけ気になっただけ一番はあなただけだよ　うちの猫君

法の穴ついた犯罪と同類の性根で探る浮気のライン

｢話せない｣と被害者気取りか｢話したくない｣だろ自白しろよ容疑者

目移りをしてばかりでさ行きつけの店もできないご新規様さ

53日目【幸せ】2023.3.17

助けられて生きてきたのだと実感すひとりぼっちの駅のホームで

アラームを置き去りにして眠る日の解放された怠惰の心地

明日は何をしようと思える心には生きる希望の動力がある

54日目【ラブレター】2023.3.18

デフォルトのフォントで好きは綴られて君の証拠はログだけのＬＩＮＥ

世界一長い時間の一文字にピンクの走馬灯過ぎていく

55日目【口紅】2023.3.19

二枚しかない唇のカスタムが今日の私を決めるピースだ

パーソナルカラー診断全無視のコーラルリップで四月になるわ

ラメ入りのグロスは海の透明を掬ったような輝きがある

56日目【SNS】2023.3.20

♡(いいね)っていいねだけじゃない意味がある頑張れ　どんまい　いつも見てるよ

何一つ素性は知らないのにもっと内部の性癖だけは知ってる

便利さは悪用しやすさとも言えり地球の規模で罪を犯せる

忘れるな誰もがみんなどこでもドア使ってカメラを向ける場所だと

57日目【蓮】2023.3.21

蓮根は穴だらけでも固いまま生きる心もそうでありたい

雨粒も地中の雫もすべからく己のものへする水の覇者

58日目【はがき】2023.3.22

請求や販促じゃない私を私と知る人からの「様」

服を着ず旅をしている気分だろう容易く読めてしまえる葉書

59日目【カメラ】2023.3.23

見た世界残すカメラに加工する機能のあって歪む現実

こんな顔だっただろうか友人は星座のようなほくろがあった

あぁ瞳にレンズがあればシャッターを切られるならば縋らないのに

人はみなカメラを見ると笑うんだ幸せだったと伝えるように

◇おわりに

YouTubeに音声付で投稿もしています♪
よかったら耳でも楽しんでみてください～！