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立場が人を作るのか。そうじゃないのか。やっててわかる勘所。

よく言われる言葉ではありますが、

「立場が人を作る」

これは果たして本当なのでしょうか。個人的には、「その可能性が高い」と考えています。

例えば、僕はいま会社のCEOという役割において、会社の方向性を考えたり、人を採用したり、資金調達等で動いています。このような仕事がどのように人を作るかを例にしてみると

◯会社の方向性を考える

市場の中にどのような機会があり、何がニーズとしてあるかを掴む必要性がある。また、いまの技術の先にどのような未来があるかを考え続けている。そのため、全体的なインプット量が必然的に多くなり、現場を担っているメンバーよりも、日々考えていることの絶対量が目の前のことよりも、未来のことを考えがちになり、未来志向がドンドン強化されていく。

◯人を採用している

数多くの人と面談する機会が必然的に増えることで、人に関するインプット量が増える。また、多くの人と話していくことによって、なんとなくではあるものの、対人にあって感覚値で良い人かどうかといったことが掴める。採用の場面以外でも人と会ったり話したりすることが必然的に多くなる役割でもあり、それが採用の場面でも有効に活用される。

◯資金調達で動いている

ベンチャーファイナンスがどういった性質のものなのか。また、ステージや性質がそれぞれ違う投資家が、どのような期待値があって、何を気にして投資の決断ができなくなるかといった知識が増えていく。先のフェーズであろう投資家とも話を重ねることで、投資判断において将来的に求められる要素が理解できるため、会社の将来の方向性をファイナンス面を加味して描きやすくなる。

このように、自分の知識であったり、考え方の性質であったり、日々考えていることや、仕事の役割からの影響を受けることによって、自分自身の考え方ないしは、性質が多少なり変わっていくものはあるのではないでしょうか。

その方向性が良いのかどうか

立場が人を作る可能性は高いと思っているのですが、そもそもその立場で作られる方向性なり途中経過が、自分自身にとって良いのかどうかは別問題です。先程の例を踏まえてマイナスの側面の例をあげていきます。

◯会社の方向性を考えるために

会社のCEOという役割を担っているとなると、当たり前ですが現場のことを理解していないと、会社の未来のこともどのような策を練るべきなのかも考えられない。もちろん、投資家とも話ができない。そのため、会社の支店がある佐賀県にも行くように。平日がどうしても予定が色々詰まるので、現状だと土日に佐賀にいることもままある。そのため、飛行機移動が多くなって身体にも負担がかかるし、移動時間のコストが高くなる。

◯人を採用するために

どうしても平日の夜が面談者さんも都合がつけやすく、夜の予定が多く入る。また、面談が進めば会食に行くこともあるし、土日も面談のアポを入れやすいので、ドンドン土日のアポも入る。自宅で食事をする機会はほぼなくなり、過去のスケジュールをざっと見渡すと、自宅で夕食をとるのは1ヶ月間の間に2,3日あるかないかレベル。平日はほぼ毎日夜なにかしら予定が入っているか、出張。ちなみに、僕は結婚していて奥さんもいる。奥さんの立場からしたら、どうでしょうかこの生活。

◯資金調達するために

もちろん、全ての話が上手くいくわけもなく、断られることもたくさん。また、会社の資金繰り上でどうしてもお金を入れないとヤバいときもある。信頼して入社してくれた仲間を裏切ることなんて、絶対にできない。社員の家族もあるし、協力してくれているさまざまな方々を考えると資金繰りだけは絶対に失敗が許されない世界。その環境下の中で、妥協したファイナンスではなく、不可逆だからこそ、その中で考えられる最高の条件に向かって自分自身に対しても含めて闘う必要がある。そうなると、やはり相応のストレスというのもあるのが事実。

といったように、なんかスタートアップの社長で売上も導入もまだまだ全然なのに、露出も増えて、人も増えて、良い感じに見えるな!と思っても、実態まぁいろいろあるわけです。

自分自身がありたい方向性であるか

自分を作る立場をどう選択するか。つまりどのように成長していきたいのか。将来自分がどうありたいか。どんな生活を送りたいのか。そういった自分があって、選択をするのが理想なのでしょう。

僕の場合であれば、いまの選択はとてもエキサイティングだし、将来ありたい自分の像にも繋がっているし(ここ詳細書くと長くなりすぎるので、いつかまた書きたい!!)、いまの環境にいることが、とても幸運なことで有難いことだと理解しています。

もちろん、その選択をとることで、一時的かもしれないけど相応の取れない選択も増えてくる。例えば、友人がFacebookで毎週家族と遊んでいる生活を見たりすると「あぁ、俺は一生こういう時間取れないだろうなぁ」とか感じるときもあります。まぁ、でもそれはしゃーない。自分自身の選択として、いまある道の延長線上にとても期待しているし、何より楽しみにしているから。それに今までだって家族でちょくちょくキャンプ行ったりしてきたし、時間がないなりの中でできることもある。

ですが、仮に自分のやっていることが、自分自身のありたい未来に繋がっておらず、自分が多くの犠牲を払っている。と感じる選択となっているなら、辛いし、しんどいし、やり続けられないでしょう。

だから、やっぱり自分自身がやりたいことをやるべきです。家族団欒の時間をたくさん持てる生活を送るのも、家に帰らず仕事をするのも、毎晩飲み明かすのも(笑)どれも、職業に貴賎がないと言われるのと同様で、自分のありたい選択を行うにあたって、誰かから批判を受けるべきものではないはずです。

でもわかんないよね

なんて偉そうなことを言っても、自分自身やりたいことが分からない時期も長くあったし、自宅でなにをするでもなく、無駄にYoutubeを見まくって自己嫌悪に陥っていたこともありました。だから、やりたいことが見つからない苦しみも理解できる。

ただ、やりたいことは分からなくても、自分がどうありたいかについては、よく考えていた。どんな時間を過ごしたいのか。どういう生活を将来送りたいのかについては、よく考えていた。人を羨むこともあったし、自分ができると言ったら、人に馬鹿にされるような立場であっても、諦めることだけはしなかった。それは今振り返っても良かったなと。

わからなければ、とにかく今目の前のことを必死でやるのか、一回立ち止まって考える時間をとにかく持つのか、新たなインプットを入れまくるのか。

いろんなやり方があるだろうけれども、まぁなにやっても、やらないよりは後悔しないはずなんだから、気の向くままにやれば良いんじゃないかなって。

気楽にいこうよ。

言いたいことはそれだけ。

ご機嫌に。

気楽にいこうよ。

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