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スタートアップが合宿を通じて得られるもの

inaho株式会社は創業から3年目にして先日、初めてぜんいん合宿を行いました。
3年目にしての初合宿は遅いように思われるかもしれませんが、そもそも人の採用を初めてから未だに1年も経っておらず(創業者2名だけの状態が1年半ほどありました)、タイミングがなかったのが正直なところ。普段から合宿スタイルで開発をしていたりするので、よく寝泊まりは一緒にしていますが。(支店は一ヶ所なのに、1軒家とマンションの社宅が2軒あります)

 
という状態だったのですが、チームのメンバーが15名を超えて、目指している方向性の浸透度みたいなものが、各メンバー毎でかなりバラついてきたり、事業を回していくうえで、立ち反れる指針のようなものが必要だという課題から、初めてぜんいん合宿を行いました。

合宿の進め方

合宿自体をやったことないですし、どう進めるかを考えた際に、プロを入れる選択をしました。具体的には、普段から企業の研修等でファシリテーターをしている方です。たまたま、知り合いづてで2度ほどお会いした方にお願いしたのですが、この選択は大正解でした。

ファシリの方と、事前に2回ほどテレカンでMTGをして、合宿の目的を決めたり、事前課題を作ることで、スムーズに合宿が運営されました。今回決めた合宿の目的は「ミッション、ビジョン、バリュー」を作ること。スタートアップだけでなく、大企業も含めて、作っているところが多いと思います。個人的には、古臭いやり方だなと思わなくもないのですが、やってみた結果としては、やって本当に良かったなと思います。(詳しくは後述します)

あとは既に出資いただいているVCの担当者にも参加いただきました。外部からの目を持っていたり、似たようなユースケースを知っているであろうことから、バリューを発揮いただけないかと考えていましたが、これも大正解でした!

良かったこと1:心理的安全性の確保

我々スタートアップとしては、少し特殊なのですが、本社が鎌倉で支店が佐賀県にあります。今回15人以上参加していて、「対面で会うのが初めての人いる〜〜?」と聞くと、8割くらいの手が挙がる状況です。テレカンでのやり取りは日常的にしているけれども、実際に会ったことない人同士というわけです。

そんな人達が多い中で行った合宿ですので、当たり前ですが結果として「心の距離感が近く感じられるようになった」「頼みごとをしやくすなった気がする」そのような声を合宿後にいくつか聞きました。

仕事を円滑に進めるためにも、コミュニケーションは重要だと思っているのですが、オンラインでなんでも大体できる時代においても、直接会うことの効果は大きいなぁと思う次第です。

また、初対面同士でもコミュニケーションを円滑にするために、合宿の初日に各自がライフラインチャートを作ってきて発表するというワークをやったのですが、これが良かったです。

私自身も初めて作りましたが、誰かの人生を10分、15分でまとめて聞くって、なかなかに面白いエンターテイメントですね。同じ社内の人間でも幼少期の頃の話等々、全然知らない話ばかりで相互理解を図るうえでは有効なツールだったと思います。

良かったこと2:会社と各自の向かっていきたい方向性の共通認識の理解

我々は野菜を収穫するロボットを開発している会社です。そうすると、農業をなんとかしたいのかと思われがちなのですが、それだけではないんですね。もちろん、「困っている農家さんを助けたい」というモチベーションで入社してきたメンバーもいます。が、なかには「人がやらなくて良い作業をテクノロジーで解消したい」が基軸になっているメンバーもいますし、私自身は「テクノロジーを通じてベーシックインカムの世の中を実現させたい」みたいなことを考えているわけです。

3年先なのか、10年先なのか、20年先なのか。みている目標の長さが違うだけで、3年先にできることが、20年先に繋がると思うし、目指している方向性は近しいものの、出てくる言葉が全然違う。ことの理解がそれぞれができたのが良いと思っています。各自の違いがありますから、ミッション・ビジョン・バリューを作るうえでは、それぞれの相互理解に時間をかけて、ディスカッションをしました。

現在、ミッション・ビジョン・バリューに関しては最終のFIXをするための準備をしている段階ですが、みなが納得感をもてる言葉に落ち着けられるのではないかと思っています。

良かったこと3:合宿の場だからこそのコミュニケーションの質と量

今回の合宿でメンバーが涙を流す場面があったんですね。理由はそれぞれなので、内容は割愛しますが、いつも顔を合わせているメンバー同士でも、良い悪いは別としてSlackでのコミュニケーションがベースになっていたり、いまっぽい働き方をしているとは思います。それが、物理的に同じ時間にて、そして、想いベースでそれぞれが打ち明けたことによって、普段の日常では話さなかったような内容のやり取りがあったと思います。

酒を飲みすぎていたからなのかもしれませんが(笑)というのは、冗談として、ホント真面目にみんな向き合っていたからこそ、普段にないコミュニケーションが生まれたのかなと。そういった機会があったこと自体は、とてもポジティブに受け止めています。出来うるならば、無理なくお互いが分かり合っている集団であれば良い。

良かったこと4:相互の違いの理解

これはホント面白いのですが、人の違いってメチャメチャあるんですよね。合理的な考え方を突き詰めるタイプと、共感系のタイプって全然違うんですよ。私自身はどちらの要素もあるかなと思ってはいるのですが、合理的な考え方をする人からすると、共感系の人たちって、かったるいんだと思います。

「いま、周りの人達がどうやって感じていて、何を考えているのだろうか」って共感系の人は考えるし、その考えに対して、合理的なタイプは「意見が出てこないまどろっこしい人たち」とも感じるわけです。

でも、合理的なタイプがダメかというと、そういうことではなくて、判断をする早さであったり、本質的なコアな部分に突き進むためには、合理的に判断して、突き進むアプローチが不可欠なわけです。

っていうくらい、人によって違いがあって、それぞれの良さがある。ことを分かり合える機会になったんじゃないかと思います。我々は自社のサービスを農家さんとかって、生身の人間に提供しているから、合理的に「こう考えているから、我々が正解でしょ」っていう話だけでは、絶対にNGなんです。あくまで、相手がいる世界で、その人達が何を思っていて、どのような世界観だったらハッピーなのかを感じ取れなければならない。という話と真逆に、プロダクトを前に進めるうえでは、合理的な判断でガンガン進めていかなければならない。

といった、人によってそれぞれの違いが露呈したことは、相互理解のためにも、合宿という場で分かって本当に良かったなと思っております。

良かったこと5:みんなinahoがきっと好き

こればっかりは、私自身の主観な考え方だし、そこまで自信がないから「きっと」という抽象的な表現になっていますが、多分そんなに間違っていないはず!!

うち、いま社員で17名くらいの会社なのですが、このくらいの人数規模になってくると、辞めたりする人が出てくるらしいのですよ。それが、未だに退職した人間はゼロなんです。それが良いか悪いかは分からないけど、愛想尽かされて辞めるみたいなことは発生していないんです。

その理由は体制がヌルいからなのか?って言われたら全否定ですよ。みんなメチャメチャ働いて頑張っている。もちろん、もっとデキるとも思っている。そのうえで、誰も辞めていないという事実に向き合うと、結局、世の中に対して良いコトをしようとしているからでしかないと感じています。

まだまだ会社としての仕組みであったり、人間関係の醸成だったり、足りないことはメチャメチャ多いです。そんな中でも、自分たちが成果を出せたときに、発揮できるパフォーマンスは、世の中にとって、メチャメチャプラスに働くことであろうから、人はみんながんばれるし、楽しめるものなんだろうと思っています。

って理解ができたことが合宿があってよかったことです。

仲間は常に募集中ですので、興味を持った方。いつでもウェルカムです。

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