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シン・ウルトラマン感想 ネタバレあり


シン・ウルトラマンを観賞してきました。
普段は140文字以内にサラッとまとめて、ツイートしますが、待ちに待ったウルトラマンのビッグバジェットムービーというのもあり、際限なく長い感想文をnoteに認める事にしました。

率直な感想「まあまあ…かな。」

これが、良いのか悪いのかと、言いますと、あまり良くないのです。かと言って悪いかというと、そこまで悪くない。そんな感想を抱きました。

他に観た人と感想を共有したくなります。

シン・ゴジラに続けと特大場外ホームランを期待され、ハードルが上がりに上がってしまい、決して大目に見る事ができない作品になってしまったシン・ウルトラマン。シン・ゴジラの衝撃はそれぐらい凄かった。応援上映など新しい文化を生み出す程に。

そして、隅から隅まで完璧に徹底リサーチして作っているマーベルスタジオの、余裕で前作を超えてくる「あの感じ」に慣れてしまった僕らは、チキン・タツタを片手に完全な色眼鏡でシン・ウルトラマンと合間見える事になるのです。

怪獣のデザイン…完璧! カッコイイ!
外星人のデザイン…完璧! カッコイイ!
ウルトラマンのデザイン…完璧! カッコイイ!
特撮パート…完璧! カッコイイ!
ゾーフィ…マジかよ! G(グレート)じゃん!…山ちゃん? 田中秀幸氏じゃないの?

ドラマパート…
…ここが、正直自分はダメでして…。
禍特対の女性メンバーの演技と演出がスゲーノイズで、ちょっと観ていられない。シン・ゴジラのテンションでいくと、演技が鼻につく。長澤まさみに至っては、女性の皮を被ったオッサンにしか見えない。
なんか人間、…日本人特有のリアリティさが禍特対メンバーから感じられない。なので没入感が持てず、かなり引いた目線で、ぼんやりテレビのダイジェストを観ている気分になりました。

あと、禍特対って禍威獣倒すのに、なんか作戦立案した? ウルトラマンは気がついたら禍特対のメンバーを大切に思っているけど、オマエ仕事しないてずっと図書館に行っていなかった? いつメンバーと打ち解けたんだ? 禍特対がわちゃわちゃパソコン打っている間にウルトラマンがフワッきて禍威獣倒すもんだから、何やってる組織なのか、イマイチ描けてない。
踊る大捜査線よろしく「事件は会議室で起きてるんじゃない、なんとなく犯人が勝手に捕まるんだ!!」的な、ぼんやりした感じ。
外星人や禍威獣なんかと接しているなら、もっとPTSDになったり、SAN値削られたりしろよ! メンタル強すぎかよ! って思うのです。

昔、樋口監督が撮ったドラマ「MM9」の方が、組織VS怪獣の図式なので、メンバー同志のアンサンブルも良くチームアップされた感じがありました。シン・ウルトラマンは、いろんな要素を詰め込み過ぎなんです。
だから、没入感が持てずに結果としてカタルシスが得られず、ストーリーの緩急のテンポが悪くなるのだと思う。「大怪獣のあとしまつ」の方が、一つの事柄にフォーカスしているので、エンディング前の変身へのカタルシスは、結果、良かったってなる。
シン・ウルトラマンは見所が多すぎるが故に、うまく交通整理が出来ずに、どの禍特対メンバーに感情移入することもなく、気がついたら米津玄師が流れている感じなのです。

とはいえ、シン・ゴジラの流れで観ずに、ウルトラマンのリブート映画としてみたら、大変良くできた作品なのかもしれない。「シン」という、途轍もない期待値の高い冠が障害になっていると思うのです。
シン・ジャパン・ヒーロー・ユニバースとか、中途半端なマーケティングなんてするから、考察系youtuberが、的外れな予想して案外そっちのアイディアが面白くなっちゃったりして、変な期待値上がっちゃったりするのも弊害だと思う。ユニバースとか言っても、結局は会社間の壁をゆるーいパラレルで繋げられるぐらいなんだから、マーベルみたいなバキバキのユニバースを連想/期待させるような宣伝は個々の作品の足枷になってしまうと思う。

だって、次…シン・仮面ライダーだゼ? 

自分はウルトラマンシリーズ、しいては円谷プロダクション様には大変お世話になっている身ではあるので、シン・ウルトラマンには大ヒットしてもらいたい! 今までの感想は愛ゆえの厳しい目線という事で。

個人的にはシン・ウルトラマンに合わせて、映画のULTRAMAN+ウルトラマンネクサスとNetflixのアニメのULTRAMANも観て欲しい。あとMM9も。
徹底したリアリティのあるウルトラマンを堪能したい方は、小説の「アルファオメガ」をおすすめしたい。

最後にウルトラマンの本名が分かったのは、感動した。

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