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走る動作②

こんにちは。本日もお疲れ様です。

前回に引き続き、走る動作についてお話しいたします。

私は走ることがスポーツの基礎となると考えています。

時には監督やコーチから「走ってこい」と指示されることもあります。初めの段階では姿勢の良し悪しによる差はあまり感じられないかもしれませんが、一年365日続けていくと、姿勢による圧倒的な差が生まれると信じています。

単に走るだけでなく、姿勢の改善にも重点を置くことは非常に重要だと考えています。
では、いきましょ。

遊脚期

3つの段階に分けられます。それぞれ次のように定義されています。

  1. フォロースルー期(Followthrough): 足趾が地面から離れ、下肢の後方への運動が終わるまでの期間です。この期間では、前の一歩の運動が完了し、足が後ろにスイングします。

  2. フォワードスイング期(Forward Swing): 下肢が後方から前方へ移動する期間です。この期間では、足が後ろから前方へスイングし、身体を前進させる力を生み出します。

  3. フットディセント期(Foot Descent): 足が地面に接地する直前までの期間です。この期間では、足が地面に下り、次の一歩の立脚の準備をします。


フォロースルー期

足のつま先が地面から離れた瞬間から始まり、大腿部(太ももの上部)
が減速し、膝関節が最大の屈曲角度に達する状態までを指します。

この期間における膝の屈曲角度は、ランニングの速度と密接に
関連しています。

つまり、速いスピードで走るほど膝の屈曲角度はより大きくなる
傾向があります。

具体的には、スピードが速い場合、フォロースルー期において膝がより深く屈曲します。

これは、速いスピードで前進するために必要な力と
安定性を確保するためです。

膝の屈曲角度が大きいほど、足のブレーキング(減速)効果を抑え、
より効率的な推進力を得ることができます。

したがって、速く走るためには、フォロースルー期における膝の屈曲角度を最適な範囲でコントロールすることが重要です。

スピードに応じて適切な屈曲角度を保つことで、より効果的な
ランニング動作を実現することができます。

フォワードスイング期


フォワードスイング期では、股関節の屈曲動作によって大腿部が前方に
運ばれます。

この時、後方からの振り出し(後脚の推進)が垂心直下を通過する際に、
前脚の膝と重なると、減速局面と加速局面の比率が等しくなります。

具体的に言うと、股関節の屈曲だけでなく、同時に体幹の屈曲も起こると、支持脚の膝が大きく屈曲し(重心が低くなる)、その結果、前方にスイングした足が過度に前方へ接地することになります。

つまり、フォワードスイング期では、股関節の屈曲と体幹の屈曲が連動して行われることで、膝の屈曲角度が増加し、重心が低くなります。

これによって、次のステップに効果的に進むことができます。

したがって、フォワードスイング期においては、股関節と体幹の屈曲を適切に調整し、過度な前方への接地を防ぐように注意する必要があります。

バランスを保ちつつ、スムーズなスイング動作を行うことが重要です。

フットディセント期


フットディセント期は、振り下ろしから着地の瞬間までの段階を指し、
ここでの振り下ろしのスピードはランニングのパフォーマンスにおいて
重要な要素となります。

振り下ろしのスピードは、立脚中期から離地期にかけてのキック力の強さに影響を与えるため、このスピードを高めることで力強く地面を押し、床反力を最大限に活用することが重要です。

つまり、フットディセント期においては、足を振り下ろす際の速度を向上させることが重要です。

これによって、キック力を高めることができます。そして、強力なキックによって地面をしっかりと押すことで、床反力を最大限に受けて効果的な推進力を得ることができます。

したがって、ランニングのフットディセント期では、振り下ろしのスピードを高めることに注力し、力強く地面を押すための床反力を最大限に活用することが重要です。

ここまで、走る動作に大切な立脚期と遊脚期をさらに分解してお話してきました。

特に立脚中期は下肢の安定性に重要な役割を果たします。

この期間における膝を中心とした動きは、上半身のプレ(前傾や傾き)を抑制するためのトレンデレンブルグ徴候やデュシェンヌ徴候などの上半身のバランスを保つために重要です。

上半身の不安定さが生じると、膝が内側に入りやすくなる傾向があります(knee-in toe-out)。

これにより、足が地面に接地している時間が延び、パフォーマンスが低下します。

さらに、不安定な立脚中期の動きは、下肢の骨や関節、筋肉に過度なストレスをかける可能性があり、シンスプリントや足底筋膜炎などの障害の発生率が上昇する要因となります。

立脚中期での関節の安定性、つまりニュートラルポジションの保持は、
着地を通じた安定性と効率性につながります。

つまり、立脚中期においては、上半身と下半身のバランスを保つために、膝の安定性が重要です。


バランスが崩れると膝が内側に入りやすくなり、パフォーマンスが低下し、また、下肢への負担も増加します。

そのため、立脚中期でのニュートラルポジションの維持が安定性と効率性を向上させる重要な要素となります。

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