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「名言との対話」7月30日。外山滋比古「面白いことに夢中になって年を忘れているうちに死ぬ。これが一番」

外山 滋比古(とやま しげひこ、1923年11月3日 - 2020年7月30日[1])は、日本の英文学者言語学者評論家エッセイスト

愛知県西尾市出身。東京文理科大学(現筑波大学文学部英文学科卒業。お茶の水女子大学教授。専門分野以外にも、多くのベストセラーを書き、ファンが多い。私もその一人だ外山先生には私が宮城大学に奉職し始めた頃、全国市町村職員研修所のパーティで言葉を交わしたことがある。私は「知研」のことを話題にすると、「八木さんとおっしゃいましたかなあ」と代表のことを懐かしそうに語っていただいた。

2018年に『効く「ビジネス書」徹底ガイド』(宝島社)で、毎日の習慣に影響を与えたビジネス書の8冊の本の1冊として紹介したことがある。 外山滋比古「知的生活習慣」だ。90歳を超えた外山節がさく裂。知的生活習慣を身につけてよりすぐれた人間になることを志すことが新しい生き方だという考え方である。日記を毎日つけて、日々のゴミを出して壮快な毎日を送ろう。図書館は本を読む場所というより、ものを書く場所として活用しよう。

以下、読んだ本を中心に外山滋比古の考えを改めて知ろう。

  • 2008年4月15日:「中央公論」5月号は「特集 知的整理法革命」で、6人の発言を紹介している。外山滋比古「何歳になっても思考力は鍛えられる」。外山滋比古は、知ること(知識)と考えること(思考)の違いを強調した上で、思考力を磨くには外国語の読解と本をあまり読まないことをすすめている。知識が増えるのはよくないことであり、人間としての勉強をすべきだと語っている。

  • 2015年、外山滋比古「知的生活習慣」(ちくま新書)を読了。
    90歳を超えているが相変わらずの外山節を久しぶりに楽しんだ。15年ほど前に幕張の市町村アカデミーのパーティでお会いしたことがある。その時は知研の講師で来ていただいたことが話題になった。この本のポイントは、知的生活習慣を身につけてよりすぐれた人間になることを志すことが新しい生き方だという考え方である。そして生活を失った教育に問題があると述べている。日記を毎日つけて、日々のゴミを出して壮快な毎日を送ろう。図書館は本を読む場所というより、ものを書く場所として活用しよう。メモ魔。ランチョンパーティ。夕方の食前の時間。共同生活が重要。俳句は農村の詩であり川柳は都会の詩である。川柳には知性が必要。高齢者に向いている。

  • 2015年。超老人・外山滋比古先生91歳の生活リズム。91歳の誕生日を迎えた外山滋比古先生の文庫本を軽く読んだが、凄いことが書いてある。新しいライフワークが浮かんできたというのだ。

  • 2016年。文藝春秋12月号。「大逆転の人生劇場」を興味深く読んだ。「私は入学試験に二度落ちた」(外山滋比古

  • 『50代から始める知的生産術』(だいわ文庫)。最後の「残照夢志」のページには以下の叙述がある。誕生日には「うかうかしてはいられない。もっと大きな仕事をしなくてはいけない」と思った。「本当に考えるとはどういうことか」「忘却の効用」をより深く新しく考究しよう。それらをライフワークにしよう。「超老人の志」として、「新しい勉強」をしようと決心した。91歳で志を立てたたのだ。 この超老人の一日の生活リズム(日課)は以下のようになっている。4時半起床。5時46分の始発で茗荷谷駅から丸ノ内線で大手町に5時56分着。半蔵門線九段下駅に6時5分到着。定期を買っている。北の丸公園に向かい、6時半からのラジオ体操を顔見知りと一緒に行う。皇居の周りを回る。半蔵門三宅坂桜田門二重橋大手町駅へ。地下道の喫茶で一服しカプチーノを飲む。地下鉄で座って帰宅。自宅到着は8時過ぎ。歩数は1万歩。朝食のしたくをし、食べ終わると8時40分。後片付けをしてひと寝入り(また寝)。長くて1時間。あるいは新聞。全ページの見出しを見て、一つ本文を読む。11時にまた寝から覚めて郵便物を処理し、自宅近くの図書館に向かう。図書館は書斎代わりで原稿書きを2時間。場所を変えるのがいい。午後1時には家に戻る。昼食をつくって食べ終わると午後2時。再び図書館に戻る。午後5時に帰宅。雑事を済ます。午後7時から夕食のしたく。午後8時に食べ始め、8時半に片付け。午後9時には床につく。テレビは見ない。

  • 外山滋比古「知的生活習慣」(ちくま新書)。外山滋比古『知的生活習慣』(ちくま新書)に俳句と川柳の比較論があった。今川乱魚との面談で触発されたそうで、どちらも「頭の体操であり、俳句は田園の詩であり、川柳は都会の詩だという。日本人の知性を示すのにいいから国際的な文芸になる可能性があると喝破している。短歌は1000年の伝統の上に成り立っており、明治には俳句も含めて、正岡子規という天才があらわれて、両方とも近代化に成功している。川柳には近代には巨人がいないのが不幸だと外山は語っている。私は心情を詠む短歌、風景を詠む俳句、人世を読む川柳という分け方をして、2022年10月から川柳に手を染めている。この岸本水府の川柳そのものと考え方を読むと、その可能性のある一人ではないかと思った。本というものは、最初に読んだ時と、何年か時間が経って読むと違ったところに関心が湧くことがある。外山滋比古『知的生活習慣』を風呂で「浴読」したら、2015年の刊行時以外のところに赤線を引くことになった。

  • ラジオ深夜便「100歳人生はこう歩く」95歳時のインタビューからを聴いた。「少食。レム睡眠。男子厨房に入れ。耳を使う知的生活。口を大事に。目で読む文字は過去のもの。AIができないものをやれ。3人寄れば文殊の知恵。70過ぎて3人会を再開。失敗が大事。実験的に生きる」

外山滋比古は20代からものを書き始めて、90代まで日記は一日も休んでいないそうだ。「黙々と走るマラソン」。「並べると後光がさすようで壮観」。「わが人生全集、こにあり」。「一日の決算」。「日記をつけ終わったとき、一種の快感を覚えるのは、忘却、ゴミ出しがすんで、気分が爽快になる、、」。「はつらつたる明日をむかえることができる」。「休んではいけない」。、、、、

外山滋比古には名言が多いので選ぶのに苦労するが、「面白いことに夢中になって年を忘れているうちに死ぬ。これが一番」を採ることにしたい。人生100年時代を生きる我々への応援歌である。

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