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「名言との対話」 12月29日。諸井虔「最悪の事態に遭遇した場合、いくらくよくよしても始まらない」

諸井 虔(もろい けん、1928年4月23日 - 2006年12月29日)は、日本の実業家。

秩父セメントの創業者一族に生まれ、東大経済学部をでて日本興業銀行勤務のとき、本家に請われて秩父セメントに入り、取締役を経て、1976年に社長、1986年に会長として活躍した。

財界活動にも熱心で、1985年に経済同友会の副代表幹事、1993年から日経連(現日本経団連)の副会長も務めた。1995年地方分権推進委員会委員長、2000年税制調査会委員、2001年地方制度調査会会長を歴任するなど、財界きっての論客として、歯切れの良い発言で財界の「ご意見番」と呼ばれた。ウシオ電機の牛尾治朗、京セラの稲盛和夫、セコムの飯田亮とともに「ニュー財界四天王」と呼ばれていた。規制緩和を強力に主張し、推進しており、マスコミで語る姿をよく見かけた人だ。

父の 諸井三郎は作曲家であり、弟 の諸井誠も作曲家であり、本人も音楽の素養があったようで、大学、銀行時代にはアマチュア合唱団の指揮者としても活動している。

経営者に限らず大小はあっても組織を指導する立場にある人は、毎日様々な事件やトラブルに巻き込まれる。最悪の事態が勃発すると、人々の視線が自分に集中する。そのとき、どういう心持で対処するか。部下を叱り、原因をねちねちと追究することはやめよ。くよくよせずに、事態を切り拓くことに集中せよ。被害を少なくするために、手を打っていくことに集中せよ。冒頭の言葉は、長い期間にわたってトップとして組織を切り盛りしてきた人の発言だけに、平凡のようではあるが重みがある。

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