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レコードジャケット博覧会シリーズvol.8 / 何も言えなくて、、夏 編

さて、数多く聞いてきた音楽の中でも、これぞ!!というジャケットにたくさん出会いました。そんな記憶に残って、LPがあるならLPで持っていたくなるような、そんなジャケットを何回かに分けてご紹介してみます。

今回は、夏の風景を収めたジャケット特集です。こう見ると夏の捉え方もいろいろですね。

ぜひご覧ください!

大瀧詠一「A Long Vacation」

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「君は天然色」。思い出はモノクローム、色を付けてくれ。

歌詞は松本隆さん。彼は妹を亡くしたばかりだったそうで、歌詞がなかなか進まない状態だったそう。そりゃあそうです。

でも、大滝さんは、君じゃなけりゃダメなんだと、いつまでも待つと。

結果、松本さんの当時の混乱した精神状態の果てに、つまり、妹さんを失ってすべてが色を失って、

(このあたりは映画「ベルリンー天使の詩」の前半がモノクロームであることと同じように思います)、

見える風景はすべてモノクローム、、、ということから「思い出はモノクローム」というフレーズを思いついたそう。

そして、そこに「色をつけてくれ」と。

「ベルリンー天使の詩」では、愛が取り戻されたときに一気に世界は色を取り戻しました。これと同じように、どん底のモノクロームの世界に、誰でもいいから色をつけてほしい、、色が取り戻される瞬間は、自分自身もその状況を脱する兆しであるという願いなのでしょう。

このエピソードを知りつつ、このジャケット、このタイトルを見ると、、このアルバムは、大瀧詠一さんと松本隆さんというアーチストが残した、歴史的、奇跡的な一枚だと感じます。


TUBE「Blue Wings」

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TUBEといえば夏。でも夏は、海だ太陽だ!という世界だけでは無いような気がします。彼らも「湘南MYラブ」で夏のテーマという主軸は変えずに、世界を広げたように、このイラストの夏の風景もまた、彼らの方向性の広がりを感じさせるものでもあります。

The Great Jazz Trio 「Direct From L.A.」

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人工物と自然物。人工物の向こうに広がる自然の世界。でも違和感が驚くほどない。おそらく全てのものは、原子、、粒子に還るからではないだろうか。

渡辺貞夫「California Shower」

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夏といえば、典型的な風景はカリフォルニアのビーチ。でもこの印象は若干、落日、夏の終わりのような印象。渡辺さんが顔を手で覆っていることからもそれが感じられる。カリフォルニアシャワーとは、夏の終わりに浜辺で思いめぐらす世界が、降り注ぐということなのか。

山下達郎「Come Along 3」

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海と車。これもまた、とてもマッチするイメージ。今はどうかわかりませんが、昔はこんな場所がたくさんあったのですね。車でちょっと海にいって、ヨットやサーフィンをして、、、。

松岡直也「夏の旅」

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夏が来れば思い出す♪。。。。都会出身であれ日本人であればだれでも、心の中に刷り込まれた懐かしさを体現しているジャケット。

どこかにありそうな。きっと、どこかにこの風景はある。心の中にも。

米米クラブ「浪漫飛行」

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浪漫飛行は、永遠に飛び続ける。彼らが扮するは浪漫の国の使者か。


サザンオールスターズ「チャコの海岸物語」

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サザンオールスターズ。それだけでよいでしょう。湘南の夏。

吉田拓郎「一瞬の夏」

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麦わら帽子は もう消えた
たんぼの蛙は もう消えた
それでも待ってる 夏休み 

さだまさし「帰去来」

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6月??初夏の頃でしょうか(夏の終わりごろかもしれません)。何気なく、この女性に、道をたまたま聞かれたらしくて、その写真がジャケットになったようです。日傘と和服、、、これだけで夏を連想しますね。

Kings of Convenience「Declaration Dependence」

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このジャケットを見ていると、浜辺でのんびりしたいなーという気分になります。。。夏は、一度は浜辺でゆっくりしてみたい。できれば音楽はあまりかけないでほしい。。自然のBGM。。または人が奏でる電気仕掛けでは無い音(アコースティックギターとか)が良いと思う。


Clap Stomp Swingin'「Sing Side」

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日本のグループのようです。こちら、たまたま目にしたジャケットが素晴らしかったので、未聴ですが、掲載してみました。雰囲気ありますね。

BEGIN「黄昏」

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黄昏がBegin(s)、黄昏がはじまる。とも読めますね。黄昏は、夜明けの始まり、、とも解釈できますね。。さみしくない、開放的な感じのする黄昏のジャケット。

Bonnie Pink 「ONE」

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思い出の中にあるのは、こういった夏の日の夕焼け。大きく、赤く、雄大で、不安なんて感じさせない、明日への光しか感じない大きな夕景。

やはり、たまにはこういう景色を見に行った方がいい。スマホはどこかにおいて。


とうわけで、少し早い夏をイメージしたジャケットの特集でした!

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