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「い木ました」は子どもなりの創意工夫

文字を書き始めた子が、「いちご(苺)」を「一五」と書いたり、「行きました。」を「い木ました。」と書いたり、「ウルトラマン1号」を「ウルトラマン1五ー」と書いたりすることがある。これらは誤表記である。しかし、単なる誤りではない。読もうと思えば読めて、意味も通じる。

これらは、大人が書いたものを真似て書いた場合には生まれない表記である。

これらは、創意工夫から生まれた表記である。その子がそれまでに学んだことを生かして、読む人に伝わるような表記を工夫した結果として生まれた「創作的表記」である。そこがすばらしい。

だが、いつまでもこのまま続くわけではない。まわりの人とのかかわりの中で、社会に通用する表記法に変わっていく。

もし万一、いつまでたってもこのような誤表記が続くようであれば、適切な機会を見つけて、こっそり知らせればよい。

拙著『国語を楽しく』第2章「学習と評価」より。
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