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ヘッドフォンもワイアレスで

(5 min read)

上の写真はぼくが使うときに使っている音楽用ヘッドフォン。一人暮らしなので、集合住宅とはいえ99%はスピーカーで鳴らしていますが、自室でも(早朝や深夜帯など)ヘッドフォンで聴くことがあります。

外出時にカフェなどでゆっくりしながら音楽を聴く際はいうまでもなくヘッドフォンかイヤフォンを使うわけですが、最近はぼくもBluetooth接続のワイアレスものしか使わなくなりました。

ヘッドフォンやイヤフォン(スピーカーもそうだけど)は、近年のBluetooth技術普及後すっかりケーブルなしのワイアレスものが定着した感がありますよね。ここ数年ほどでしょうか。

(音楽のプロやオーディオ・マニアを除く)一般ユーザーのあいだでは、もはやヘッドフォン/イヤフォンといえばワイアレスしかありえない、という感じにまでなってきているような気がしますが、もちろんそれら本来はぜんぶワイアードなものでした。ケーブル長によって行動範囲におのずと制限ができてしまうので、装着して聴きながら部屋中動くということはできませんでしたよね。

もちろんいまでも音質面を考えたらワイアード・ヘッドフォンのほうがいいのです。けれど、すこしの音質向上なんかは関係ないやと思っているぼくは、メディアのタイプ、機器の種類によって音楽の受けとめや感動が変わるということはないなあと実感していますから。

そんなわけで自由に動きまわれるワイアレス・ヘッドフォンが好きなんですが、ぼくがワイアレス・ヘッドフォンをいちばん最初に使いはじめたのは1990年代後半のことでした。当時はBluetoothもAir Playもなく、無線で音を飛ばすのに赤外線通信を使っていました。

ストリーミング・サービスなんかはいうにおよばず、パソコンで使うiTunesアプリすらまだ登場していない時期ですから、音楽を聴くといえばCDをオーディオ装置で鳴らすしかありませんでしたが、アンプのAUX出力端子のところに接続する母機があったんですよ。それをアンプの上か横あたりに置き、そこから赤外線でデータを子機ヘッドフォンまで飛ばすわけです。

ヘッドフォン側はそれを受信して鳴らすという仕組み。これで生涯はじめて無線音楽再生を経験し、な〜んて便利なんだろう!と大きな感銘を受けた記憶がいまでも鮮明に残っています。1990年代後半ごろ。京王線調布駅前にあったパルコ内の楽器/オーディオ・ショップで見つけました。

スピーカー好きのぼくがどうしてヘッドフォンか?というと、当時は結婚していて同居人がいましたから。特に夜は隣室のパートナーのほうがぼくよりもずいぶん早く寝ますからそれ以後の夜間はヘッドフォンで聴きましたし、日中でもリクエストされることがありました。

音質云々よりもワイアレス音楽再生の快適さをこの赤外線ヘッドフォンですっかりおぼえてしまったぼくは、ずっとそれがオシャカになるまで使っていました。母機が必要なものだから、もちろん電車やカフェのなかなどではワイアードのイヤフォン+ポータブルMDプレイヤーで、と使い分けていました(iPod登場はもっとあとのこと)。

いまではそんな使い分けをする必要すらなく、自室だろうと電車だろうとカフェだろうと同じ一台のワイアレス(おそらくほぼすべてBluetooth接続)ヘッドフォン or イヤフォンを使っているというひとが多くなっているだろうと思いますね。

ぼくはこれでも古くさいところだってある人間で、自室では大きくて重いハイ・ファイ・スピーカーから空中に大音量を放出しないと納得できないのですが、イヤフォンやヘッドフォンのたぐいなら、もはやワイアレスのものしか使わなくなりました。ワイアードなやつのほうが高音質再生が可能とわかっていますけれどもね。

(written 2021.9.4)

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