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カッコよすぎる UK ホーン・ファンク 〜 ザ・ハギズ・ホーンズ

(3 min read)

The Haggis Horns / Stand Up For Love

萩原健太さんに教わりました。

UK ホーン・ファンク・バンドであるザ・ハギズ・ホーンズ(The Haggis Horns)。編成はパーカッション、ドラムス、ベース、ギター、キーボードのリズム・セクションに、トランペット、サックス、サックスのホーンズが加わり、さらにヴォーカリストがフィーチャーされるという布陣。その2020年作『スタンド・アップ・フォー・ラヴ』が快調でかなりいいですよね。

今回はじめてこのバンドを聴いたんですけど、もうカッコイイのなんのって、このグルーヴですよ。アメリカにこの手の管楽器をフィーチャーしたジャズ・ファンク・バンドは数多くあります(ありました)が、ザ・ハギズ・ホーンズは英国のバンド。UK バンドならではの特色みたいなものは特に感じませんが、これだけバリバリやれたら文句なしじゃないですか。いま現在2020年にアメリカでもこれだけカッコイイ、ノリのいい管楽器バンドってあるんですかね。

アルバムの全九曲中七曲でジョン・マッカラムのヴォーカルをフィーチャーしているということで、しかしその歌声になにかスペシャルなものは感じないですね。ぼくが本当にいいなと思ったのはリズム・セクションのこのグルーヴィな演奏で、特にエレキ・ギターですかね、伴奏コード・カッティングに単音弾きのソロにと大活躍。カッティングではこのバンドのグルーヴを決める決定的な要因になっているなと感じます。

インストルメンタルが二曲。4曲目「ハギズ・エクスプレス」なんか、もう疾走感がすごくって、こんなにもカッコいいホーン・ファンクがあるのかとビックリしちゃいますよ。それでこのバンド、3ホーンズ編成なわけですけど、必ずしも管楽器ソロの時間は長くないですね。あまりなしとしていいんじゃないですか。ソロはギターが弾く時間が長く、というかそもそもどの楽器でもソロはあまりないです。

ソロよりもカッコいいアンサンブル全体で攻めている時間が大半だなと思います。ホーンズもファンキーなリフをずっと演奏しているし、それを下支えする、というかある意味主役なリズム・セクションの極上のグルーヴもみごとで、ここまでのノリを出せるリズム隊ってなかなかすごいことですよ。

アメリカなんかでも JBズとかミーターズとかタワー・オヴ・パワーとか、こういったカッコよすぎるホーン・ファンク・バンドはあったと思いますが、このザ・ハギズ・ホーンズもなかなかのものです。1970年代的 US ファンク・バンドへのリスペクトも随所に感じられ、印象いいですね。6曲目のアルバム・タイトル曲だけはレゲエっぽいフィーリングでやや異色。

(written 2020.7.8)

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