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シティ・ポップとしてのキャロル・キング「イッツ・トゥー・レイト」

(2 min read)

Carole King / Tapestry

『ライター』を聴きかえした際、ついでだからとやっぱり『タペストリー』(1971)も聴いたんですけど、今回は新発見がありました。シングルでヒットもした3曲目の「イッツ・トゥー・レイト」がめっちゃおしゃれで都会的。

だから、ある意味1971年にしてシティ・ポップの先駆けみたいになっているなあ、とあらためて感じました。特に中間部でギター〜ソプラノ・サックスと続くソロ・パートはややジャジーというかフュージョンっぽさをもただよわせ、この曲の都会ムードをいっそう高めています。

楽器ソロはほかにも入っている曲があるのに、なんか「イッツ・トゥー・レイト」だけムードが違いますからね。かなり洗練されているし、コンガまで使われているややラテンな雰囲気でリフまで考えられていて、かなりていねいにアレンジされています。

もうなんか聴けば聴くほどシティ・ポップ・チューンとしか思えなくなってくるんですが、キャロルも最初はNYCで活動していたんだし、西海岸に移ってからも大都会ロス・アンジェルス在住で、ソング・ライティングにおしゃれで都会的な要素があっても不思議じゃないなとは思います。

『タペストリー』全体ではそんなムードあまりないだけに、「イッツ・トゥー・レイト」の都会っぽさ、ジャジーさが目立っている気がしますね。

(written 2023.8.25)

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