見出し画像

楽しすぎるオーティス・クレイ『ライヴ!』本編出だしの2トラック

(3 min read)

Otis Clay / Live!

なんど聴いてもいまだにライヴ本編部分の最初の2トラック・メドレーがあまりにもカッチョよすぎてばきばきにシビレちゃう、ソウル歌手オーティス・クレイの『ライヴ!』(1978)。同年の日本公演を収録したものです。

アルバム1トラック目にはなぜだかリハーサル音源が収録されていますが、ホンマなんでや?ライヴ本編だけでよかったのにっていう思いで、いつもぼくは2トラック目からかけています。そうしたいと思うほど幕開けの司会者による紹介から絶好調で、歌手登場、そのままメイン・パートになだれこむあたり、もうたまらなくゾクゾクしますよね。

キレも重量感も満点のリズム・セクションもシャープなホーンズもかっちょいいし、肝心の歌手はちょうどこのころがいちばん脂の乗り切った絶頂期で、声のハリもツヤも完璧。ぐいぐい圧倒する迫力で、なおかつ爽快で聴きやすく、さらにとってもグルーヴィで、文句なしのソウル・ライヴ。

このオーティス・クレイの『ライヴ!』のことは一度このブログでも書いたことがあります。ちょうど2016年にこの歌手が亡くなったのに触れて、そのタイミングでとりあげたものでした。CDでリイシューされたのは2014年のことでした。こんな傑作がなぜそんな長いあいだ?という思いでいっぱいでしたよね。

といってもそのときの『ライヴ!』CDリイシューが初めてオーティス・クレイを知った機会で、もともと(むさ苦しいとのイメージで)ソウル界を敬遠していたぼくは名前も聞いたことなかったんです。かつてレコードで聴いていたファンのみなさんにとっては、そのときのCDリイシューが天啓みたいなもんだったらしいです。

なもんで、CDリイシュー時にかなり大きな話題になっていて、Twitterのぼくのライムラインでも評判だったので、どんなもんじゃろう?と初めてこの歌手のCDを買ってみたのでした。聴いたらブッ飛びましたよね。あまりのグルーヴィさ、カッコよさに。

それがいまどきはサブスクにもあるってわけで、いつでもどこでも、カフェでコーヒー飲みながら、すばらしかった晩夏の花火大会からの徒歩での帰り道にだって、ささっと聴けて気分いいし、ダンサブルでもあるので思わず腰が動きステップ踏んじゃいます。スカッとしてストレス解消にもなりますよね。

このライヴのなかでオーティス・クレイもなんどか言っていますが「enjoy」「have fun」〜 これこそ娯楽音楽の本質ですから。そのためにならこれ以上の音楽もなかなかないもんだと心底痛感します。

(written 2022.9.11)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?