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「勝央まちづくりサロン」を振り返る(スタート~2020年度の活動)

 この記事では、「勝央まちづくりサロン」のスタートから2020年の活動紹介をしたいと思います。勝央まちづくりサロンは、毎月1つテーマを決めて、いろんな人が参加して気軽に語り合うという場です。オンラインでの開催が中心となっています。

 2021年度からはこの「勝央まちづくりサロン」の内容を私が毎月noteに記録し、マガジンにもまとめていますが、「そもそも勝央まちづくりサロンって何?」、「何で始まったの?」、「2021年より前はどんなことしていたの?」という辺りを説明したいと思います。

 「勝央まちづくりサロン」は岡山県勝央町(しょうおうちょう)で民間、行政、住民を巻き込んで、まちを元気にする取り組みを行っている一般社団法人しょうおう志援協会が主催です。2017年から活動しています。facebookページはこちら↓

1.「勝央まちづくりサロン」のきっかけ

 きっかけは、2019年度に開催したイベントです。この年、しょうおう志援協会の活動のひとつとして、SDGsの普及啓発事業がありました。SDGsをテーマにしたゲームで学ぶ会や、勉強会など、全7回の締めくくりがこのイベント「勝央町の未来を語る大型サロン」でした。

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(チラシより)
このサロンでは、「未来を語る」「人をほめる」「否定しない」
 この3つのルールで開催しますので、みんなから笑われるかもと思っているようなアイデアでも自由に語り合える「場」です。場活師 泉一也氏のコーディネートで、勝央町公民館で一緒に勝央町の未来を語りましょう!

 SDGsの普及にはたくさんの方が集まって議論することが大切、ということで、勝央町内、近隣の各方面でご活躍の方にご参加いただき、約50名の方にご参加いただきました。泉さんの抜群の場づくりのスキルで、勝央町の未来について白熱して議論し、「今後も、継続して話をし合うことが大切だよね」ということが共通認識となりました。

 そこで、2020年度、この「勝央まちづくりサロン」がスタートします。当初は「勝央こころざしシェアスペース」での開催を企画していましたが、感染症拡大により、zoomも駆使しての開催となりました。今考えれば、オンラインで参加できるようにしたことは、家庭のある方や勝央町にいない遠方の方にも参加していただくことができるので、良かったと感じています。

2.サロンの目的

 勝央町のまちづくりの大きな柱が「人材育成」で、しょうおう志援協会はこの人材育成の取り組みをきっかけに集まった人が立ち上げた団体です。そのため、しょうおう志援協会では人材育成研修を毎年開催しています。

 ただ、今まで実施していた学びの場は、ある程度やりたいことが決まっている人にはマッチしますが、そうでない方もいるかと感じていました。例えば…

・実はやりたいことが見つからなくてモヤモヤしている人もいるのではないか?
・いろんな人と出会い、語り合うことで、自分の正直な気持ちに気づく人がいるんじゃないか?

 そう感じたことがきっかけです。「勝央まちづくりサロン」の目的は、多くの人に参加してもらい、語り合ってもらうことで、勝央町のまちづくりや、参加者自身の今後の活動につなげていくことを目的にしています。

勝央まちづくりサロンの目的をまとめると、以下の3つです。

 ①交流の場
 勝央町とつながりのある人が集まり、会場とオンライン双方で交流を行います。勝央町内でこれまで接点がなかった人同士が関わることで、仕事のパートナーとなったり、暮らしの情報を得ることができます。たとえ目的がなくても、「ここにいると前向きな人がいて元気になれる」とか、そんな感じで参加してもらっても、とても嬉しいことです。

②人材育成
 このまちづくりサロンでも、人材育成の視点は大切にしています。あくまでも参加した方がやりたいことをアイデアとして形にし、プロジェクトとして後押しすることで、まちづくりの人材育成につなげたいという想いがあります。その人の気持ちに寄り添ってサポートするように心がけています。

③関係人口の拡大
 今、勝央町にいない人でも、勝央町の取り組みを知ったり、勝央町の人と知り合いになるきっかけとなれば、これにより、関係人口が拡大します。町外の人が勝央町に来てみたいと思ってくれれば、地元の産業が盛り上がります。ひょっとすると、引っ越して移住してくれるかもしれません。また、そこまででなくても、外部目線で勝央町の良さを発見してくれたり、活性化のアイデアを出してくれれば、勝央町の取り組みが豊かになります。

 この3つの目的のためには、安心して気軽に参加できることが大切です。「まちづくりってこれまで考えたことないんです」という方でも大歓迎!学生さん、主婦の方、誰でも参加可能になっています。そして、どんな発言でも、基本的に受け止めるように心がけています。

 本当は会場でも参加ができるハイブリット開催なら「オンライン参加は苦手です」という方も参加しやすいのですが、このご時世でオンラインのみの開催の会も多く、パソコンやスマホが苦手な方に参加してもらえないのが残念に感じています。

3.これまでのサロンの紹介

 このnoteを書いている私は、2020年度はところどころの参加だったので、内容はすべては把握できておりませんのでご了承ください。事業報告書から引用してみます。15日の開催を基本としています。

2020/3/15  オンラインで広がる勝央町の未来

 まずは、しょうおう志援協会の会員を中心に開催した会です。オンライン初体験という人も多く、ドキドキしました。

2020/5/ 8  仕事編

 感染症拡大が進んだ時期、仕事での困りごとを相談したり、情報交換を行いました。

2020/5/15  暮らし編

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 この回は、暮らしに焦点をあてて、感染症拡大が進んでお悩みや工夫について話し合いました。(この回は、私が進行役ということで初めて作った記念すべきサムネですが、スペルを間違っているという凡ミスをしていました…笑)

2020/7/15  新しい生活様式編

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 「新しい生活様式」という言葉が広がった時期ですね。新しい生活様式に対する不安や情報共有を行い、どんなふうに生活が変わっていくのかを話し合いました。

2020/8/15  婚活の課題を考える編

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 ゲストとして勝央町役場の婚活担当者の勝央町総務部 主事補 光嶋優太さんにご参加いただき、話題提供していただきました。

2020/9/15  自分だけが知っている私の町の地域資源 編

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 ゲストとして(株)まちづくり観光デザインセンター 加藤肇子さん(北海道)にご参加いただきました。観光のプロ、加藤さんの話題提供によって、地域資源って文化財?自然?特産品?それとも人?など自分の町の地域資源について話し合いました

2020/10/15  移住定住 編

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 ゲストとして勝央町役場の移住・定住担当の勝央町総務部 参事補 下山裕樹さんにご参加いただき、話題提供していただきました。どうやったら住み続けたいと思える町になるのかを話し合いました。

2020/11/15  コロナ禍を乗り越えるための知恵とエール編

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 勝央町内でのクラスター発生というタイミングでの開催でした。改めてコロナ禍を乗り越えるために、噂に振り回されない暮らし方について話し合いました。

2020/12/15  身近な地域課題を考える編

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 身近な地域課題は何があるかを話し合いました。地域のゴミ出し問題や子どもの居場所づくりなど、様々な意見が出てきました。SDGsの必要性も話題に上り、キャンペーンの告知もしました。

2021/2/13  地方の交通課題と、未来の地方の交通の魅力を考える編

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 ゲストとして、にしあわくらモビリティプロジェクト 代表者 猪田有弥さんにご参加いただき、西粟倉の事例を学びつつ、地域の交通課題について話し合いました。交通の課題は地域共通なので、他地域の方も積極的にご参加いただきました。

2021/3/18  SDGs実践編

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 ゲストとしてプロジェクト「From」代表 横山泰治さんにご参加いただきました。横山さんは「2030SDGs公認ファシリテーター」でもあります。SDGsの実践について話し合いました。実践するには行動力が必要だということも学びました。

4.番外編:オンライン趣味サロン

 番外編として、オンライン趣味サロンも開催しています。不定期開催で、2020年度は5回開催しました。ゆる~くいろんな人に参加してもらうにはこの趣味サロンも良いと思いますが、テーマによりますかね?2021年度はまだ企画できていません。

2020/6/26 日本サッカー代表を語り合う会
2020/7/17 ドラフト三国志
2021/3/23 clubhouseの楽しみ方

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ゲスト 鷲須美穂さん

2021/3/25 複業をやっている人、やりたい人のリアル

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  ゲスト たより代表 奥野実羽心さん

2021/3/26 リモートマジックショー&明日から使えるマジック教室

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ゲスト マジシャンSORAさん

5.勝央まちづくりサロンのこれから

 2020年~2021年と、約1年半が経過したタイミングでこの記事を書いています。きっかけとなった約50人が集まったイベントは、今のご時世ではなかなか難しく、「良いタイミングで開催できて良かったなあ」と感じています。それから、1年半、いろんなテーマで開催して、いろんな人と交流ができました。平均すると、毎回10人くらいの参加者です。継続は力なりですね!

 「まちづくりサロン」というと、お茶しながらワイワイ集まって話すようなイメージで、そんな場になればと思います。小さなきっかけから「自分でこれやってみよう」につながったり、「明日からも仕事がんばろう」につながると嬉しいです。

 私達運営は、こうしたきっかけになるテーマ選びやゲスト選びを心がけています。テーマによっては必ずしも毎回ゲストがいなくても、と感じています。

 今後もしばらくオンラインのみになりそうですが、感染症が落ち着くと、会場とのハイブリット開催も考えています。オンライン開催に慣れたので、感染症がかなり落ち着いたとしても、オンラインからの参加はできるようにしていきたいです。

 まだまだ、まちづくり意識高い系の人が多い感じで、なかなか地域にまちづくりの裾野を広げることには時間がかかっていますが、ゆくゆくは、地域の子どもやお年寄りなど、いろんな立場の人が「今日時間あるならサロン参加してみる?」って感じで気軽に参加できるようなまちづくりサロンの場にしたいと思います。

お読みいただきありがとうございました!


【この記事について】
筆者はLocally Driven Labs(LDL)に参加してまちづくりについて全国の仲間と学んでいます。メンバーはオンラインの活用などの地域の実践を記事にし、マガジンにまとめて情報共有しています。


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