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リトグリ『いつかこの涙が』『TOMORROW』(音楽の日2024)に見る新サウンドの進化
7月13日に放送されたTBS「音楽の日」に出演したLittle Glee Monsterのボーカルサウンドを拝見しました。
今回、彼女達は、オリジナル曲の『いつかこの涙が』と岡本真夜の楽曲『TOMORROW』のカバーの2曲を歌いました。
この2つの楽曲から見えてくる彼女達のサウンドについて、レビューします。
新メンバー加入によって既存曲を歌う難しさ
『いつかこの涙が』は、番組のアナウンスにもあったように、彼女達のオリジナル曲の中でも代表曲ともいうべきファンの支持の熱い楽曲です。
既存のグループが新しいメンバーを迎えて、既存曲を歌うとき、最も難しいのは、多くのファンの耳の中に残っているサウンドとの乖離です。
カバー曲の難しさは、ファンや聴衆の耳の中に、その楽曲のメロディーと共に既存の歌手の歌声が記憶されているところにあります。
それは聴衆の中に無意識に刷り込まれ、記憶されているものです。
歌のメロディーと共に歌声がそのまま記憶されていくのです。
その為、その記憶と異なる音色や言葉の処理などが聞こえてくると、非常な違和感を覚えることがあります。
「何か違う」
「こんな歌声じゃなかった」
「こんな歌い方じゃない」
「こんな音色じゃない」
その楽曲がヒットすればするほど、多くの聴衆は、楽曲に対して無意識にサウンドを記憶していきます。
それが、その楽曲のイメージとなって、人々の記憶の中に定着し、タイトルを聞いただけで、同時にその歌声と共に楽曲を思い出す、という仕組みになっているのです。
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