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J-JUN「I'M TWENTY in JAPAN」に見る歌手ジェジュン20年の軌跡

先週、横浜で開催されたJ-JUN「I'M TWENTY in JAPAN」のセトリから見えてくる歌手ジェジュンとしての軌跡について書いてみました。
20年と言っても、20年間、活動が出来たのかと言えば、決して歌手としては満足のいくものではなく、半分近くの年月は十分に歌えたとは言えない期間だったと思います。

当日のライブセトリから見えてくる歌手としての軌跡、さらには、今後、30年、40年と歌い続けていくことで見えてくる世界について書いてみました。
冒頭部分は無料公開します。

※有料部分に訂正箇所があります。


グループ歌手からソロ歌手になるということ

ジェジュンは、20年前に韓国で東方神起のメンバーとしてデビューしました。
今、世界を席巻しているK-POPですが、東方神起は、第2世代に区分されるグループです。
但し、アジア全域、特に日本市場など、K-POPを国外に本格的に排出したのは、東方神起が先駆者と言われています。

東方神起は、韓国で2004年にデビュー。2010年に分裂しました。
このことにより、東方神起とJYJという2つのグループが誕生しました。
しかし、日本で抜群のネームバリューを持つ東方神起に比べ、JYJのグループ活動は活発に行うことが出来なかったと言えるでしょう。
韓国での活動はもちろんのこと、彼らの最大市場である日本に於いても、活動は困難を極めました。
その為、芸能人として生き残っていくには、ソロ活動にシフトせざるを得なかった、というのが正直なところです。
ジェジュン、ユチョンは韓国では俳優活動、ジュンスはミュージカル活動という分野でしか活動を行えない状況に追い込まれました。
その中で、あくまでもそれまでと同じようなスタイルの音楽活動にこだわったのが、ジェジュンだったと言えます。
しかし、彼がどんなにそれに拘ったとしてもグループでの音楽活動というものは難しさを極めました。
その為、彼が音楽活動を続けるには、ソロの道を選ぶ、というよりは、ソロの道しか活路が見出せなかった、という状況だったと思います。

最近は、日本でも韓国でも、アイドルグループ出身者がソロ歌手にシフトしていくのをよく見かけるようになりました。
彼らの多くは、グループで歌うことに満足出来なかったり、グループでは自分のやりたい音楽が出来ない、という理由から、ソロ活動にシフトしていくことが多いと思いますが、ジェジュンの場合は、あくまでもグループ活動がしたかったが、それが許される環境も状況もなかった、というのが、彼がソロ活動にシフトしていく理由だったかもしれません。

私は過去にも記事に書いたことがあるのですが、グループでメインパートを歌ってきた歌手がソロ歌手になれるとは限らない、と感じています。
これは、グループでメインパートを歌っていることと、ソロ歌手で歌うことでは根本的に全く違うということが言えるからです。

ですが、多くの人は、歌手本人も含めて、メインパートをたくさん歌っていれば、そのままソロには簡単になれるだろう、と思っています。
実際、グループのライブで、ソロコーナーが設定されて、そこで歌う人も少なくありません。
本人も周囲も当然、ソロ歌手になれる、と思うほどのパフォーマンス力や歌唱力を持っている人も多くいます。
ですが、実際に、そうやって、ソロ歌手に転向した人が、グループ時代よりもソロ歌手として活躍しているか、と言われれば、そういう人は少ないのではないでしょうか。
ジェジュンは、グループ歌手からソロ歌手になって成功した数少ない1人だと私は思います。

グループ歌手とソロ歌手との根本的な違い

では、なぜ、グループでメインを歌うことと、ソロ歌手になることは違うのか、ということについて、簡単に話してみたいと思います。

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