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LEONIEとマイレオニーの旅 03

2003年の2月。札幌で『ユキエ』を上映してくださった札幌女性映画祭の皆さんが再び集合して『折り梅』の上映会を開催してくれました。この3回目の表紙の写真は『折り梅』上映会の打ち上げ懇親会のときに撮ったものです。
私にとって自分よりも歳の若い札幌の女性たちとの出会いは特別で、この人たちのために、この人たちが喜んでくれるような映画がつくりたい…。そんな思いと動機もあって、イサム・ノグチの母親レオニーの物語を読んだとき、迷わず次の企画にと決めたのでした。

札幌モエレ沼公園を訪ねる

札幌−2

イサム・ノグチが生涯最後の仕事としてにマスタープランを書き、死後17年を経て完成した雄大な自然の彫刻が、抜けるような青空の下に広がっていた、札幌モエレ沼公園。
札幌市がゴミ集積場を市民の集える場にできないかとイサム・ノグチに相談したのをきっかけにできた公園です。

私がそこをはじめて訪ねたのは2004年8月のことでした。
後にマイレオニー中心メンバーとなる札幌女性映画祭の大居智子さんと出川育子さんが案内してくださいました。

札幌−7

「テトラマウンドの草の土盛りはレオニー。ステンレスパイプの彫刻は母を守るイサム。そして向こうに聳えるピラミッド、プレイマウンテンはヨネ…。」
本で読んだ建築家・藤森照信氏の解釈に納得し「ラストシーンはここで撮ろう!」と、頭の中にシナリオの構想がどんどん膨らんでいったのでした。

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