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なかほら牧場の幸せな牛たち

なかほら牧場の幸せな牛たちは
丘あり森ありの広大な大地に
澄み切った空気と塩素の入ってない山清水と野シバを食べて
あるがままの姿で暮らしています。

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東京から東北新幹線で盛岡まで2時間、乗り継いだ電車で岩泉まで1時間半そして牧場のお迎えの車で1時間半、やっとなかほら牧場にたどり着きます。
牧場に到着してすぐ目に入るのは遠い稜線のかなたに並んで草を食むたくさんの牛たち。ゆったりとした動きを眺めていると時間が止まったような気がします。
牛たちは好きなときに、好きなところに行き好きなように草を食み、寝そべり恋をして子どもを産み育てます、自分たちの力で。
そんな牛たちのゆったりとした優しい表情は生きている環境が良いことを物語っています。

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こわごわ近くに行くと、人懐っこく近寄ってきて、舐められてしまいます。でも、ゆったりとしている牛ですがときに結構なスピードで山の中を走り回ります。

真夜中は満天の星です。
星が降るように、天の川が白く、本当に川のように見えます。
流れ星も見えました。

中洞夜空−1


ここでつくられた牛乳は、とてもすっきりしたおいしい味がします。
搾乳した乳は低温殺菌で処理されるので高温殺菌された焦げ臭い乳とは、
少し違う味です。
それは、野シバを食べ山の清水を飲んで美味しい空気を吸っているからでしょう。

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なかほら牧場に牛舎はなく、1年365日、24時間、自然放牧です。
仔牛が母牛から乳を飲む姿は普通の光景。牛たちは1日2回搾乳小屋に降りて来る以外は、山で過ごし出産も自然分娩で、異常がない限り山で自力出産して仔牛を連れて下りてきます。

厳冬期でも雪の中で、体を寄せ合って過ごします。
暑い夏より寒い冬の方が、牛たちには過ごしやすいようです。
一般の牧場は、牛舎に生まれてから死ぬまで牛舎に繋がれて、乳を絞られて、
一生を終えるそうです。なんと悲しいことでしょう。

ここにくると、忙しく時間勝負で仕事をする都会に暮らすのは人間として生き物としてどこか間違っているのではないかと思います。

なかほら牧場の朝は早く、6時の朝礼からはじまります。
スッタフは7割ぐらい宿舎で共同生活、食事も自分たちで交代で作って食べます。夜は、見学や取材などで訪れた人たちと食卓を囲みそれぞれの思いや将来の夢を語りあいます。キラキラした瞳で将来の夢を語る若いスタッフに、いつも頼もしさを感じます。
なかほら牧場の牧場長・中洞正さんは、岩手県宮古市の生まれ、東京農業大学を卒業後、この地に山地酪農を実践するために中洞牧場を開きました。

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「自然は人間のものではない。生き物を道具にしないで、ありのままに牛を育てることは必ずできると信じてこの道を選んだ。志は半ばだが、実感は掴んだ。ここの牛たちは今日も幸せだろうか。そう自分に問いかけながら、この山地酪農を成功させるために日々汗を流している 中洞 正」

現在は、中洞さんはじめ25人のスッタフが、牧場の開墾、200頭の牛の世話、
搾乳、ミルクプラントの乳製品の製造、発送などをしています。

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製品は、牛乳、ヨーグルト、プリン、アイスミルクがあります。ヨーグルトはアガベシロップで加糖したもの、奇跡のリンゴのヨーグルト(木村秋則さん製作のリンゴジュース使用)、カレー、ハンバーグ(肉製品は中洞牧場の牡の精肉を使用)、グラスフェッドバター、ギーなどがあります。

中洞牧場の製品は、オンラインで販売しているほか、デパートでもお買い求めできます。
https://shop.nakahora-bokujou.jp/


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