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私(ダルマ)の仏教理論

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私(筆者)の考え等に関する記事を主にまとめたものです。
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#ウパニシャッド哲学

一即一切・一切即一⑤

一即一切・一切即一⑤

上の記事で「モナド(単子)」を取り上げましたので、今回はウパニシャッド哲学の哲人、ウッダーラカ・アールニとヤージュニャ・ヴァルキヤの「アートマン」思想を簡単に見ていきたいと思います。アートマンについては以前から何度も記事に登場していますが…。

釈尊が活躍する以前、即ち紀元前5世紀頃までに「ブリハドアーラニヤカ」、「チャーンドーギヤ」などのウパニシャドが成立していました。ウパニシャドに至って祭式の

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ウパニシャッド哲学 五火二道説

ウパニシャッド哲学 五火二道説

今回は「チャーンドーギヤ・ウパニシャッド」や「ブリハドアーラニヤカ・ウパニシャッド」等に登場する「五火二道説」がテーマです。この思想の原点は、意外にもバラモン(司祭)階級ではなく、クシャトリア(武士王候)階級の思想です。

ここで、輪廻の主体となっている霊魂(アートマン)は、宿る個体の死後、生物圏を脱して、大気圏→宇宙(月)→大気圏→水圏・地圏→生物圏と循環しています。高等生物として生まれるだけの

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【輪廻】四生

【輪廻】四生

生物とは何か?命とは何か?と要素を分解して、その定義を考えてみても迷宮に入ってしまいます。

今回は釈尊が活躍した時代前後の古代インドにおける生物観を見ていきたいと思います。即ち、衆生の「四生」の思想ですね。この点に的を絞って細かく解説してあるものに巡り合えずにいましたが、インターネットで次の論集を見つけましたので、一部を参考にさせて頂きます。
「四生について―yoniとjara(-)yujaの解

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