日本の総死亡数が増加傾向なのはワクチンのせいなのか?
新型コロナの感染者数が減少方向に転じて約2ヶ月が経ちます。
会合やイベントも徐々に復活してきましたし、日常生活も概ね普段どおりになった感じです。とても嬉しい限りです(^^)。
ただ、その一方で「日本人の総死亡数」は令和3年に入って増加傾向になっています。
死亡数が大幅に増加した欧米先進国を尻目に日本は死亡数が減少傾向だったのに…。一転今年に入って死亡数が増加傾向となっているのです。
(グレーの部分が今年に入ってからの死亡増加分)
出典;https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2021/dl/202108.pdf
グラフを見て分かる通り、多い月は昨年より1万人も死亡数が増えています。
コロナが出始めてから約2年間のコロナ死亡のトータル数が1万8千人なので、ひと月で1万人の増加はかなりの数ですね。
いったいこれはなぜなのでしょうか?
可能性として考えられるは
1,高齢化に伴う死亡数の自然増
2,自殺の増加
3,感染対策などのおかげで免れた死亡のキャリーオーバー
4,コロナによる病床逼迫で救われるはずの命が救われなかった
5,ワクチン接種によるもの
などでしょう。おそらく、これらのすべてが複合的に影響してるのだと思います。
なお、これらの可能性を統計的に詳しく分析されている記事がこちらである。「超過死亡Q&A:死因別・都道府県別データからわかること」
https://note.com/info_shinkoro/n/n9cb1c5ef1da0
ただ、今現在わかっていることは「2021年に入ってからの日本人の総死亡数の増加」という事実です、そのうちのどの死因が増えたか?などはまだ5月分までしかわかっていません。ワクチン接種が本格的に始まったのが春先からということを考えれば、しっかりした分析は今後のデータを待つしかないところでしょう。
しかし、とにかく総死亡数の増加というところは疑いようのない事実であり、その意味で事態は深刻です。特に「ワクチン接種による死亡増」は、接種しないという選択が出来る、明らかに防げるものなのですから。
では、ワクチンと死亡の関連は本当のところどこまできちんと調査されているのでしょうか。
先日NHKでこんな番組が放送されました。
99%が”評価不能” ワクチン副反応検証の課題
NHKクローズアップ現代+(2021年10月21日(木))
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4598/index.html
内容は大体以下のようなものでした。
「新型コロナワクチンを接種後に死亡、と報告された人は1100人を超えるが、99%が「情報不足などで因果関係を評価できない」とされ、ワクチンによる副反応か否か判断できない状態となっている。多くの情報を得るために死後の解剖は重要だが、実際には多くのケースで解剖も実施されていない。しかし、たとえ解剖したとしても個別の死亡事例とワクチンの因果関係を証明するのは難しい。唯一の手段は「統計」を使って全体の死亡の中で〇〇という病名が増えている。という情報を掴むこと。そのためにアメリカの制度が参考になる」
とのこと。
しかし,よく考えてみたら「個別の事例で99%因果関係が判定できない」というのは至って深刻な事態と言えるでしょう。だってそれなら、国が再三主張していたワクチン接種被害の補償制度(健康被害救済制度)はほとんどのケースで適用されない、ということなのですから。
もちろん、その人の死がワクチンによるものかどうか判定不能なら、もちろん死因統計にも「ワクチンによる死亡」とは計上されません。その場合、統計に表れてくるのはそれに伴って増えてくることが予想される「心筋炎」「脳血管障害」さらに「アナフィラキシーショック」などの死因でしょう。ということで、今後はそれらに注目してゆくことになりますね。
もっとも、そんな統計の話など、亡くなられてしまったご本人やご遺族の方々にはなんの慰めにもならないかもしれませんが。
しかも、ここで議論されている1100例は「ワクチン接種後に死亡し、医師が報告した事例」。周囲の医師に聞く限り、ワクチン接種後に死亡した症例でも「超高齢」や「基礎疾患」を理由にそのまま死亡診断するだけで、国に報告をしないことは多々あるようです。そう考えると、これらの数字が実は氷山の一角の可能性すらあります。
国民の多くがすでに接種した新型コロナのワクチン。3回目の接種もすでに既定路線として進んで行くでしょう。更に今後は5歳以上の小児へのワクチン接種も検討されようとしています。
そんな現状の中、わかっていることは
「統計上2021年の死亡数は増えてしまっている」
ということ。
また、
「ワクチン接種後に亡くなられた方々の死因がワクチンと関連があるのかどうか、がほとんど判定できていない」
という事実。
これらの事実が今後どう変わっていくのか、そしてそれをどう評価するのか。。。
国民一人ひとりがしっかり考えて、国民全員で議論してゆくことが求められますね。
未来は誰のものでもない、僕らの手の中にあるのですから。
夕張に育ててもらった医師・医療経済ジャーナリスト。元夕張市立診療所院長として財政破綻・病院閉鎖の前後の夕張を研究。医局所属経験無し。医療は貧富の差なく誰にでも公平に提供されるべき「社会的共通資本」である!が信念なので基本的に情報は無償提供します。(サポートは大歓迎!^^)