コロナ診療で当院の収入が2.5倍に！
こんにちは森田です。
当クリニックが先日、高齢者施設での新型コロナのクラスターを診療したことは前回の全症例提示記事で紹介しました。
今回はその収益的側面を公開したいと思います。
（なお、当クリニックは「医療は民間ビジネスでなく社会の公的事業」という信念のもと、開業以来毎月の診療報酬を公開しています。）
結論から言いますと、タイトル通りコロナのクラスター診療を行った2月は、診療報酬が前月の約2.5倍となりました。
もちろん、当クリニックはそもそも医師一人、計画的な訪問診療が収益のメインで普段から月の半分くらいしか営業していないという前提もあります（クラスター期間中は毎日休みなく診療しましたが）。つまり、そもそもがクリニックとしては収入が低すぎた、と。普段から毎日目一杯診療されているクリニックであればそもそもそんなに診療を増やす人的余裕もないでしょう。
まあ、それにしても2.5倍はかなりの上昇率、コロナ禍で医療機関にかなりの金額が支給されたことが想像できる数字です。
そう言えば、以前はコロナ禍の受診控えで医療機関の収益が大幅に低下したとニュースになっていたが最近はとんと聞かないですね。
コロナ診療で収益が回復したのか…
ワクチン景気で収益アップになったのか…
（ちなみに当クリニックではコロナワクチン接種はしていないのでワクチンによる収益はありません）
みんな、損したときには騒ぐが利を得たときには黙り込むものなのでしょうね。
尾身さんが理事長を務める病院（JCHO）も多額の補助金を受け取っていたそうだし（で、診療はしていなかった）。
しかし、ここまで収入が増えると、コロナ対策予算（単年度）が77兆円というのもうなずけます。
ちなみに日本の税収は57兆円しかありません。
日本は税収以上の額を「コロナのみ」に単年度で使ったのですね。（もちろんこれには医療費以外のものも含まれています）
さらに言えば、震災の復興予算は10年で32兆円しかない。
年換算で３.２兆円、コロナ予算の２０分の１以下…。
これは本当に妥当な数字なのでしょうか。
コロナ死亡者の平均年齢は日本人の平均寿命とほぼ同じです。
インフルエンザの超過死亡は毎年１万人、肺炎の死亡は毎年１０〜１２万人。
一方新型コロナ死は２年で２．８万人。
インフルも肺炎もコロナも、死亡例の殆どは高齢者です。
新型コロナは原発事故まで起こした震災の２0倍も大きな問題だったのでしょうか？
もっと言えば、コロナへの感染対策はお金がかかるだけでなく、人間の生活を変化させることによって経済の停滞や自殺の増加などをも引き起こしてしまいます。
本質的なところで何かが間違っているのでは？と思えてしまうのは、私だけではないのではないでしょうか。
先進国の多くはすでに新型コロナ感染対策から卒業しつつあります。
英ジョンソン首相は、「規制は経済や社会、精神的な健康、子どもたちの人生の機会に大きな犠牲を強いる。これ以上その代償を払う必要はない」と発言し、患者隔離や法的規制を全廃した。インフルエンザと同様に扱って通常の生活に近づける、とのこと。
さあ、日本はどうする？
もしかしたら、これだけお金がズブズブ降りてきた業界は、元の世界に戻すことに必至に抵抗するかもしれません。
もしそんな事態になったら日本は国際社会から取り残されることになるでしょう。
まさかまさか、そんなことはあるわけ無いと思いますが…。
しかし、彼ら抵抗は決して表沙汰にならないところで展開されるでしょうから、国民全員でしっかりと監視していかないといけませんね。
ま、うちの収入はすぐに元通りになると思いますが（笑）。
以上、「コロナ診療で当院の収入が2.5倍に！」でした。
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注：この記事は投げ銭形式です。
医療は誰にでも公平に提供されるべき「社会的共通資本」、
と思っていますので医療情報は基本的に無償で提供いたします。
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いつも一人で寂しく原稿を書いているので、
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夕張に育ててもらった医師・医療経済ジャーナリスト。元夕張市立診療所院長として財政破綻・病院閉鎖の前後の夕張を研究。医局所属経験無し。医療は貧富の差なく誰にでも公平に提供されるべき「社会的共通資本」である！が信念なので基本的に情報は無償提供します。（サポートは大歓迎！^^）