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kintoneのレコードを自動バックアップする仕組み作ってみた

みなさんこんにちは。サイボウズ公認 kintoneエバンジェリスト の前田です。今日はkintoneのレコードを自動バックアップする仕組みを作ってみたので記事にしていきたいと思います。

※バックアップと言ってもアプリとレコードの2種類がありますが、今回はレコードのバックアップについて記述していきます。

kintoneでバックアップを取る必要がある?

そもそもkintoneにバックアップが必要なのか?というお話ですが、kintoneは下記の記事にあるようにサイボウズさんの方でかなりしっかりとしたバックアップがされています。ただし、ユーザー自身がレコードを削除してしまった場合はデータを取り戻す方法はありません。そのため、バックアップをしておきたいという方も多いのではないでしょうか。

kintoneアプリのデータをバックアップする方法 (1/2) https://ascii.jp/elem/000/001/644/1644197/

ちなみに手動でバックアップを取るにはヘルプにあるようにアプリを開き、ファイル書き出しを押し…と手順を色々踏む必要があります。バックアップを取る必要のあるアプリが1つであればそれでも問題ないのでしょうが、2つ、3つ…となるとさすがに毎日手動でバックアップを取るのは面倒です。

レコードのバックアップができる外部サービス

バックアップを自動で取りたいと思ったとき、kintoneの標準機能ではできないので、今のところ選択肢は下記の二つです。

➀ 外部サービスと契約する

➁ 後述する仕組みを使って自分でバックアップを取る仕組みを作る

まず外部サービスですが、今のところ提供しているのは下記の2社です(間違っていたら教えてください)。

トヨクモ株式会社さんの「kBackup」

こちらのサービスは複数のアプリを任意のタイミングでバックアップすることができます。また、添付フィールドも吐き出すことが出来ます。バックアップ先はトヨクモさんのAWSサーバーになります。

R3 Instituteさんの「gusuku Deploit」

添付フィールドもバックアップを取ることができます。また、開発環境から本番環境の移行・異なる環境にアプリのコピー・複数環境からの統合など様々な機能があります。名前の通り、バックアップ用というより開発者向けのサービスのようです。バックアップ先はR3さんのクラウドサーバーです。

2サービス共にバックアップの容量の制限などにより月額¥1320~¥16500(年払いを月額払いに税込みで換算)で使えるようです。

レコードをバックアップする仕組みを作ってみよう

それではいよいよ自分でレコードを自動バックアップする仕組みについて記述していきたいと思います。まずはじめにこの仕組みでできることと制限事項について記載しておきたいと思います。

できること

➀ 指定したアプリの添付フィールド以外の全フィールドのデータをcsv出力できます                              ➁ コマンドを追加すれば複数のアプリのバックアップも可能です 

制限事項 & 条件

➀ アプリ管理権限が必要(APIトークン作成時だけあれば良い)
➁ Windows10でないといけない                      ③ バックアップを取りたい時刻に電源が入っているPCが必要         ④ セキュアアクセス環境には対応していません(今のところ)      ⑤ スタンダードライセンスが必要です                                         ⑥ 添付ファイルは別のコードが必要(要望多ければ書きます)

とまぁ制限事項がかなり多いのですが、こちらの条件をクリアできる方はぜひ挑戦してみてくださいませ。想定としてまずこちらの方法でバックアップを試してみて、物足りなければ有料サービスを検討する・・・といった繋ぎになれるといいのかなと思います。それにしてもcli-kintoneがセキュアアクセスに対応してないのは本当に困るので何とかならないかな…。

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