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【台湾の面白い建物】台南市圖書館總館

台南にも新しく図書館ができているというので、台湾歴史博物館に行ったついでに寄ってきました。最寄駅は大橋、台南の中心部からはだいぶ離れたところに位置しています。大橋駅の周辺は新しい住宅地として開発が進んでおり、その北の端にこの図書館はありました。

特徴的なのは1階と2階がセットバックしていて、列柱廊が立ち並んでいること。また、この柱が組み柱になっていることですね。小さなスケールの柱を組み合わせることで、軽やかなファサードになっています。全体を彩る金色の金属パネルも印象的です。

内部空間で特徴的なのは、中央部にある巨大な吹き抜けです。とても大きな空間になっており、書架スペースが分断されているので、ブリッジが欲しかったところです。
空間的には外周部をブラウジングコーナー、閲覧室、回廊としており、内側を低層部では吹き抜け、高層部ではギャラリーや講演用のホールとしています。とても分かりやすい空間構成です。
階段を赤くオープンな設えにしているのも面白いです。普段台湾の避難階段は隠して意匠的にはあまり拘らないのですが、ここの階段は歩くことが高揚感につながる様なデザインになっています。

この建物を設計しているのはオランダの設計事務所Mecanooだそうです。台南では他にもオランダの設計事務所が関わっているプロジェクトがあります。これは偶然ではないのでしょうね。台南市の文化交流の一環として、歴史的に関わりの深いオランダの設計事務所を殊更に選んでいるのだと思われます。

写真

組柱の列柱が特徴的です。
一階中央にある、三層の吹抜け。
列柱廊を見上げる。
開放感のある一階の設え。
吹抜け中央の様子。空間はオープンなのですが、
展示ブースとしているので、間仕切りが立っています。
デザイン的に工夫された内部階段。
五階の回廊部分。
見え隠れする階段の様子。
回廊に設置されたブラウジングコーナー。
右側は書店のエリア。
区切りの部分はこの様な処理がされています。
書店エリアとの仕切り。
書架と閲覧コーナーの様子。
書架が低く、階高が高い印象があります。
とても余裕のあるスペースの使い方です。
内部階段のデザイン。
3階から吹抜けを見下ろす。
とてもシンプルな外観です、
個人ブースのしつらえ

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