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ジャズライブの聴けるカフェ

僕は台湾の建築を紹介するのと別に、台湾のジャズ活動も色々と紹介しています。台湾でこのジャズのライブをカフェで行っているケースが少なくありません。これは、カフェのオーナーが基本的にカフェとしての経営をした上で、週末にミュージシャンを呼んでライブイベントを開こうという趣旨なのだと考えてます。

そういうことなので、いくつかのお店ではミュージックチャージはなく、コーヒーをいただくだけで2セットのジャズライブを聴くことができます。とてもお得感のあるライブです。

【Eidos Cafe 晴境易得咖啡館】

Eidos Cafeは、その様な週末ライブのあるカフェの草分けです。立地は、忠孝東路三段の路地の中ですので、忠孝東路から一本中に入った、ほぼ台北の街の中心部にあります。
驚いたことに、ステージが元々のバルコニーなのて、晴れの日は窓のないオープンなスペースで演奏しています。ですので、外のお客さんもバンドを後ろから見ることができ、もちろん音楽も聞くことができます。

このお店のライブには何度も足を運んでいますが、ギタリストの加わっているライブがとても多いです。恐らく、オーナーがギターの音楽をとても好きなのでしょう。
コーヒーもスイーツもとても美味しい、カフェとして利用しても満足できるお店だと思います。

住所:台北市忠孝北路三段217巷2弄5號。

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蘇郁涵と周嘉惠のダブルピブラフォントリオによる演奏。
ベースは劉昱志。
WaiKing Duoの演奏。彼らはこのカフェの常連さんです。

【窗邊Cafe】

窗邊Cafeは、2023年から毎月2回土曜日に定期的にライブを行っているカフェです。場所は天母のアメリカンスクールの近くです。
このお店は、カフェとしてとても成功していますね。メニューも豊富で、料理も美味しいです。コーヒーとデザートも素晴らしい。僕が行った時も、ほとんど満席状態でした。

そんなカフェでわざわざライブをやっているのは、きっとオーナーがとても音楽を好きなのだと思います。インテリアにレコードや映画のポスターなどもあしらっており、音楽を全面に押し出しています。それで、わざわざミュージシャンのためのスペースを一角に取り、ライブをしているのでしょう。

住所:台北市北投區中山北路六段476號

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ライブの日のお店の様子。
翁培捷と劉䇛均のデュオの演奏。

【Dixielane 迪士巷】

Dixielaneは、2022年に迪化街にできたJazz Spotです。築120年の古い商家をリノベーションして、オーナーがジャズの演奏スペースを作りたいと計画したのだそうです。空間は迪化街に面してカフェスペース、奥の中庭を隔ててライブスペースがあります。ライブスペースはとても広くて余裕があります。

このお店のライブは、音楽監修のジャズヴォーカリストのCelineさんとマネージャーRomieさんが、ミュージシャンを厳選していて、毎回素晴らしい演奏を聴かせてくれます。月に2回はジャムセッションも行っており、その際は立見席のでる盛況ぶりです。

ライブのない日には、コーヒーを飲みながらジャズのレコードを楽しめます。お店にはバリスタさんがいて美味しいコーヒーをサービスしてくれます。
何でも店の奥にはたくさんのジャズのレコードが置いてあって、リクエストがあれば出してくれるそうです。

古い建物を使った雰囲気の良いスペースなので、迪化街散策の際には寄ってみてください。

住所:台北市大同區迪化街一段117號

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劉詠翰がリーダーのモザイククインテントの演奏。
簡詩敏と方斯由のデュオの演奏。

Celineと劉雲平デュオの演奏の動画です。

【Blackhat Jazz Cafe & Bar 黑帽子咖啡館】

Blackhat Jazz Cafe & Bar は、中華民国総統府のごく近くにあるカフェです。このスペースでは4年ほど前から不定期にライブがありましたが、最近は毎月複数回、ジャズライブやジャムセッションが行われる様になっています。
このお店のライブは、トリオ形式のものが多いですね。

この場所も、オーディオセットの様子を見ると、オーナーが音楽好きなのでしょうね。立派なJBLのスピーカーが見えます。それで、ジャズライブも始める様になったのでしょう。

住所:台北市中正區博愛路158號2樓

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Debby Wang、張瑛蘭と林華勁トリオの演奏。
屋上にも演奏スペースがあります。
お店の様子。立派なスピーカー見えます。

【Vinyl Decission】

台北の八德路入口にある華山文創園區の奥に、新たに華山紅館と名付けられた倉庫群がリノベーションされて整備されました。その一角に、Vinyl Decidionというレコード専門店があります。このお店では毎週土曜日に、ベーシスト/ヴォーカリストのBrian Alexanderをリーダーにしたトリオによるライブが行われています。
このプロジェクトは、The Jazz Elementsと名付けられています。それぞれのミュージシャンが、ジャズを構成するエレメントだと言うことなのでしょうね。Brian以外は毎回異なったエレメントで構成されている面白いライブです。

なお、このお店は基本的にはレコードショップなのですが、カフェ・バーとして充実しています。ライブのない日に遊びに来ても面白いお店です。

住所:台北市中正區八德路一段1號
   華山文創園區,紅磚區西7-4館

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台北ジャズフェスティバルの演奏が行われました。
Brian Alexander、林華勁と林偉中のトリオに、
Amanda ChenがSit inしました。

【女巫店】

女巫店は、台湾大学の近くにあるカフェ・レストランです。このお店も、基本的に美味しい料理と飲み物を提供する、人気のお店として経営を成り立たせています。
その上で、週に1度か2度このスペースを利用して、マイナーなバンドに音楽発表の場を提供するという意図でライブを行っています。場所柄、大きな音を出すロックなどは避けられて、比較的静かな音楽を演奏することが多く、結果的に多くのジャズのライブがここで行われています。

また、ここで演奏される音楽はカバー曲はダメで、オリジナルのものに限るという縛りがあるそうです。そのため、ジャズライブの中でも新作発表の場にするとか、とても実験的な音楽を演奏するとか、とても面白い演奏を聴くことが多いです。

住所:台北市大安區新生南路三段56巷7號1樓

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楊斯琪アンサンブルの演奏。
新作アルバムの発表ライブでした。
非/密閉空間、羅妍婷と林華勁の演奏。
とても実験的な面白い演奏をしています。

【夏隆咖啡館】

コーヒーの美味しい基隆のカフェとして既に紹介した夏隆咖啡館ですが、この場所では週末にジャズライブも開かれています。基隆を本拠地にしているギタリスト"葉超"の肝煎りで、月に一回ほど選りすぐりのミュージシャンでのライブを行っています。

このカフェは普通の民家を改装しているので、1階をカフェスペースにし、2階をイベントスペースとしており、その2階でライブを行っています。その様な空間なので、あまり人数は入りませんが、その分ミュージシャンとの距離がとても近い、非常にアットホームなライブになります。

このカフェでコーヒーが飲めて、さらに素晴らしいミュージシャンの音楽が身近に聴けるので、わざわざ基隆まで行ったことが2度ほどあります。

住所:基隆市信義区義六路38號

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晴恩と劉雲平デュオの演奏

【WiJazz Records】

このWiJazz Recordsはは、高雄流行音楽センターの中にあります。ここは、レコードショップであり、カフェとしても運営しており、さらに月に数度のジャズライブもあります。

このスペースの特徴は、ステージの背景がガラスになっていて、その先に高雄港の風景が見えることです。このスペクタクルな景観は、他のライブスペースには望むべくもありません。高雄市ウォーターフロントの公共施設だからこその、建築的な環境です。

高雄のジャズライブハウスとしては新参のお店ですが、ライブとジャムセッションを積極的に行っており、早々に高雄のジャズ活動のメッカになっています。

住所:高雄市鹽埕區真愛路1號
   (高雄流行音樂中心音浪塔2樓)

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張瑛蘭と林華勁デュオの演奏。
Ann Lin、陸荃と吳昱辰トリオの演奏。

この様に、ライブの聴けるカフェは台北だけで6箇所もありますし、その他の街でもだんだんとできています。
特に週末の土曜日、この様なカフェではライブが開かれていますので、台湾の観光の一日に、これらのカフェでの音楽を楽しむのも面白いと思います。

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