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【台湾のジャズライブ】Jens Bunge Sextet ft. Toshi

2023年4月、台湾のヴォーカリストAmanda Chenがドイツのハーモニカ奏者Jens Bungeを招いて、セクステットのバンドで演奏するプロジェクトがありました。なんでも、このJens Bungeさんは中国や台湾で沢山の演奏会を開いていて、すでに今回で10度目の来台になるそうです。

Jens Bungeさんは、中国の民謡や歌謡曲のメロディーをとても気に入っているそうです。彼のCDには「上海Blue」というアルバムがあり、その中には「月亮代表我的心」や「望春風」などという曲も収められています。一方、Amandaも元々台湾の歌謡曲を歌っていた歌手で、こういう曲も好んで歌っています。
この様な二人がフロントに立って、台湾の懐メロ的な曲をジャズにアレンジしたものと合わせて、ジャズのスタンダードも演奏するというプログラムのライブでした。

この組み合わせはとても相性が良かったのでしょうね。そしてジャズアレンジを担当したリズムセクションのミュージシャンも、とても素晴らしい演奏をしていました。彼らはこの組み合わせで演奏するのは初めてだそうですが、とても手ごたえを感じていたそうです。

台湾の土地に根差した音楽を演奏しているので、観客も聴きやすいし、感情移入しやすいのでしょう。とても成功したライブだったと思います。

Jens Bunge

ドイツから今回の演奏のために台湾にやってきています。クロマチックハーモニカの名手だそうで、コロナ以前にはよく中国と台湾に演奏に来ていたそうです。
今回はコロナ明けに満を持して台湾に来て、ハーモニカのワークショップと今回の演奏、ジャムセッションにも参加していました。

Jens Bunge

Amanda Chen 陳佳沂

台湾で親しくさせてもらっているヴォーカリストです。だんだんと活躍の場を広げていて、去年は台中のジャズフェスティバルにも出演していました。最近、今回のピアニスト郭俊育とのコラボレーションが多く、とても息が合ってきていて、音楽のレベルが上がってきており良い感じです。

今回、雅痞書店での演奏は初めてでしたが、とてもうまくいっていましたね。このお店の客層と、こういった曲の組み合わせは相性が良いということもありそうです。

Amanda Chen


郭俊育

郭俊育は、台湾で音楽を学び、その後ベルギー王立音楽院に留学してジャズを学んだ本格派の若手ジャズピアニストです。とても流麗なピアノを弾きます。それがクラシックのトレーニングから来ているのだと思っていたら、最近はリズムを強調したファンキーなアレンジにも挑戦していて、新しい展開を見せています。
とてもたくさんのアンサンブルに参加していて、人気と実力のあるピアニストです。

郭俊育

徐祥騏

今回のサポートトランペット奏者として、郭俊育が輔仁大學でジャズを教えている学生の中から彼を指名して、アンサンブルに加わらせたそうです。今回の演奏に先立って、アマンダと郭俊育と組んで、セクステットとトリオで演奏していました。3回目の今回は、とても堂々としていました。

この演奏の時点で19歳と言っていましたので、大学一年生でしょうか。将来が楽しみです。

徐祥騏

劉育嘉  

劉育嘉も、郭俊育と同じようにとてもたくさんのアンサンブルで演奏している、若手実力派のベーシストです。彼は外国への留学をしておらず、台湾国内でジャズを学んでいるそうですが、それでも台湾のジャズミュージシャンの信頼厚く、たくさんのアンサンブルで演奏しています。
僕が最も頻繁にライブで顔を合わせるベーシストの一人です。

陳信介  

陳信介もたくさんのミュージシャンの信頼を集めているドラマーです。ヴォーカルのアンサンブルに加わっていたり、マンションの部屋でのピアノトリオの演奏を聴いたこともあるので、音量のコントロールにとても優れているのだと感じています。
彼の演奏もとてもたくさんの場所で聴きますね。

陳信介

Amandaによると、このリズムセクションの3人はとても気の合う仲良しなのだそうです。そういった気の置けない友人の関係が、演奏にも表れるのでしょうね。とても安定して伸び伸びしたバックの演奏になっていました。

スペシャルゲスト:藤井俊充

藤井さんは20年前から台湾に足を下ろして、台湾でジャズの演奏と教育の活動に努めている日本人ジャズミュージシャンです。彼はドラムとベースのほかに、ハーモニカの演奏も一流で、様々なシーンで演奏活動をしています。
ハーモニカの演奏でJens Bungeと共演をしたこともあるそうで、今回ゲストとして参加しています。
僕は、藤井さんのハーモニカ演奏の大ファンで、何度も彼のハーモニカを主にしたライブにも参加しています。今回はハーモニカ2台だったので、低音を出すハーモニカを使って演奏していたそうです。ハーモニカの演奏を堪能できました。

藤井さんは、今年、台湾での演奏活動20周年を記念して、台湾の各地でライブ活動を計画しているそうです。楽しみですね。

藤井俊充

雅痞書店

このライブレストランは、毎週末には音楽の演奏を、ウィークデーには文化関係のレクチャーをしています。SNSを使った宣伝が効果があるのでしょう、毎回満席のお客さんでいっぱいになります。

インテリアがとても凝っていて、古いコンクリートの内装をうまく生かした、アンティークな古典的な内装を施しています。この様な雰囲気の空間は日本にはないので、アメリカやヨーロッパのリノベーション建築を参考にしているのだと思います。とても個性的で華やかな空間です。

1930年代をイメージしているのでしょうね。

Corinna

Alone Togather

My Funny Valantine


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