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【台湾の地質環境】海底地形から見る台湾

台湾の大地の過去から現在、そして未来への変遷を見るには、台湾島の海面下の世界、海底地形を観察することが大切です。そのことは大愛電視の【臺灣大地奧祕系列 - 穿透海平面 - 台灣海底地形】を見たことでよく分かりました。
台湾の土地のことをこの様な切り口で紹介している映像資料はとても珍しいので、ここで紹介します。

恆春半島以南-バシー海峡

台湾島の形は、南端で鵝鑾鼻半島が細長く飛び出ている地形が特徴的です。この地形は、台湾島が南側では次第に隆起していくことを示しており、そのことは海底地形を見ることでよく分かります。この半島は海底を見るとずっとフィリピンの方に続いており、この稜線が将来にわたって隆起し続けるのだというわけです。
台湾の土地は南へ南へと拡張を続けており、それは地上の海底面の隆起から演繹的に推定できるのですが、このことが海底地形を観察することからも理解できます。

西海岸澎湖島附近

台湾の西海岸は、地上と同じ様に遠く浅い海になっています。半分以上が、深さ50m以下の浅瀬の状態となっているそうです。
しかしこの棚状の海底盆地にいくつかの亀裂が走っている。それが澎湖島と台湾の間に走っており、その部分で海上の潮の流れが早くなっている、台湾海峡に流れ込む黒潮は、この海の底の溝の位置にありました。むかしの中国語では"黑水溝"と呼ばれ、危険な海として恐れられていたそうです。

東海岸、蘭陽平原-台東

台湾の東海岸は、アジアプレートにフィリピン海プレートが沈み込んでいる場所です。その地形の変化は地上面でも清水斷崖等、海面に聳り立つ絶壁からも分かりますが。これは海面下でもとても極端な深さを持つ海溝になっています。沖縄に近い海底では、地上の山の高さを上回る、実に6,000mに達する海溝があるのだそうです。
この様な深い海があることは、宜蘭の大渓漁港でアンコウが名産として獲れるということからも想像はしていましたが、それにしても地上の高さを上回る海の切れ込みができているというのは、凄まじいものです。

東側の海

北側尖閣諸島付近

この海域は、台湾の西側を流れる黒潮、沖縄諸島に沿ってある海溝の海流が混ざり合って、栄養価の高い海水になっており、とても良い漁場となっているそうです。

【臺灣大地奧祕系列 - 穿透海平面 - 台灣海底地形】

下記が台湾の海底地形の分析をしている大愛電視の番組です。言葉は中国語ですが、映像を見るだけでも大体の様子は分かると思います。是非、ご覧になってみて下さい。


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