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【雑記】自分探しの旅より“勝ち馬に乗る”という選択

人生において、これといってやりたいことがなく何をしていいか分からない時期は誰にでもあることだと思います。私も若い頃、勉強や仕事においては取り立ててやりたいことが見つからず、そのため苦しんだ時期もあり、目標に向かって邁進する友人が羨ましくもありました。

多くの人が小さな頃から、将来の夢を持つことが良いことだと大人から言われて育ってきたと思われますが、人生の早い時期から将来の夢があるなんて、そうそうあることではないと個人的には感じています。しかも昔と異なり、特に生活に不便がなければさほど渇望することもなく、今の生活に満ち足りてしまうと思います。

それで満足して暮らしていくことができれば良いと思う一方で、それだけでは満足できないのも人間ではあります。マズローの法則にもあるように欲求の最上位にあたるのが自己実現です。自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという欲求です。このような欲求を持ちながら、何をしていいのかわからない状況は非常に苦しいものだと思います。

もしこの記事を読んでいるあなたが自らの人生において進むべき道が見つからないといった状況であるなら、一つアドバイスできるかもしれません。それは、「勝ち馬に乗る」という選択です。

言葉の意味は、「有利な方につく」「勝った方に味方して便乗する」など、力のある人、勢いのある人の側について恩恵を受けるということで、日本ではあまり良い意味で使われることは少ないように感じますが、選択肢の一つとして持っておくと肩肘張らずに人生を少し気楽に生きていけると思います。

私は過去にこれを地で行く人たちと出会った経験があります。2000年の夏にオーストラリアへ1ヶ月だけ遊びに行っていたときのことです。シドニーで出会った年上のカップルが私をカジノへと連れて行ってくれました。始めのうちは一人でも簡単にできるスロットマシーンで遊んでいたのですが、遊び方を教えるからとカードゲームのブラックジャックに誘ってくれました。

私はカジノ自体が初体験であり、ブラックジャックのルールも知らないずぶの素人だったのですが、ビギナーズラックだったのか立て続けにゲームに勝ち、コインがテーブルに積み重なっていきました。すると、それまで一緒のテーブルで遊んでいた現地の中国人の方々数名が、私のベットの勝敗に掛けて遊び始めました。

これは「ビハインドベット」と呼ばれる賭け方で、自分が勝つと思うプレイヤーに勝敗を委ね、後ろ(ビハインド)から賭ける(ベット)方法です。そのプレイヤーがゲームに勝てば自身の賞金にもつながるので、今日の自分はツイてなさそうだなと思ったら、ツキのありそうな人に乗るのです。

その後のゲームもかなり連勝することができたので、私にベットしてくれた人たちも儲かったと思いますが、この出来事から私が感じたのは、長い人生において、「自分の力(運)だけで勝負する(生きていく)必要はない」ということでした。

つまり、人生の目標が何も見つからないときや不運で前に進めないときは誰かに頼っても良いのだと考え、勢いのある人を見つけて付いていくことを選択肢の一つに入れてみてくださいということです。”自分探しの旅”に出掛けるよりずっと良い経験になると思います。

勢いがあるということは運もあるという状態であり、色んな人たちがその人に巻き込まれていきます。その中に身を置くことで自分だけでは決して経験できないことが次々とやってきます。若い頃の自分探しは一見格好良くも見えますが、どんなに場所を変えても自分は自分でしかありません。

見つけようのない新しい自分を探しに行くぐらいなら、勢いのある誰かにベットしてみる方法もあるということをぜひ知ってください。

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